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【試乗】贅沢にもシボレー・コルベットとポルシェ911を比較試乗! 圧倒的な「走りの質」のなかで守られる伝統とは (1/2ページ)

【試乗】贅沢にもシボレー・コルベットとポルシェ911を比較試乗! 圧倒的な「走りの質」のなかで守られる伝統とは

この記事をまとめると

■2月に毎年恒例のJAIA輸入車試乗会が開催

■ポルシェ911とシボレー・コルベットに乗る機会を得た

■それぞれの走りや、両車の違いについて解説する

シボレー・コルベットのサスペンションは意外にもソフト

 ポルシェ911とシボレー・コルベット、あまり似ていないと思われる2台だが、共通しているポイントがある。それはそれぞれブランドを代表するスポーツカーとして半世紀以上の長い歴史をもっていることだ。その最新モデルに今回は試乗。乗ってみるとやっぱりキャラクターは大きく異なっていたが、だからこそアメリカとドイツで異なるスポーツカー像を強く感じることができた。

シボレー・コルベット

 C8になってからコルベットは大きく変わった。そういわれる理由が、エンジン搭載位置がフロントからミッドシップになったためなのは周知の事実であろう。ミッドシップらしく、フロントが軽くハンドリング操作に対してシャープなフィーリングとなっていて、よりスポーツカーらしい乗り味が感じやすくなった。フロントとは対照的に、リヤはどっしりと安定していて限界が高く、高い旋回速度を実現できそうだ。

 エンジン搭載位置は変更となったが、反対に継承された伝統もある。それがエンジンだ。コルベットはスポーツカーとしては珍しく現在でもOHVエンジンを搭載している。ハイパフォーマンスグレードであるZ06はDOHCエンジンだが、クーペや今回試乗したコンバーチブル、そしてハイブリッドのE-Rayは6.2リッターV8 OHVエンジンを搭載する。

 OHVというと古臭いイメージがあるかもしれないが、実際に乗ってみると洗練されていて驚いた。最高出力502馬力を発生するエンジンは、下からトルクは十二分にあって、高回転域まで丁寧にパワーが乗っかっていくフィーリングはまさに大排気量自然吸気エンジンといった具合だ。スポーツエンジンらしさはやや薄味だが、とても扱いやすくドライバーに優しい。街乗りからロングツーリングまであらゆるシチュエーションをこなしてくれるパワーユニットだ。

 そして乗り心地がいいことにも驚かされた。見た目がいかにもスポーツカーなコルベットであるが、サスペンションはソフトな乗り味。ドライブモードを変更して、スポーツモードやトラックモードにしないとハイペースにする気は起きない。だが、それでいいと思う。ゆったりと肩の力を抜きながら乗ることが出来て、いざとなったらハイパフォーマンスを発揮できる二面性をドライバーに優しいカタチでもつクルマであった。

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