
この記事をまとめると
■エンジンのスペックは馬力やトルクで表記される
■トルクをアップさせるにはボアアップや圧縮比を上げるチューニングが有効だ
■駆動系で減速比を大きくするのも効果的だ
トルクってそもそもなに?
エンジンの性能はトルクとパワーで表されることが多い。トルクとはクランクシャフトが回ろうとする回転力のこと。単位は「kg-m」で、1kg-mとはクランクシャフトから1mのバーを出し、その先端に吊り下げた1kgのウエイトを回転させる力のこと。わかりやすくいえばエンジンの力強さのことだ。一方パワーは時間単位で行われる仕事率のことなので、「トルク×エンジン回転数×定数」で求められる。
したがって、トルクが小さいエンジンでも高回転まで回せば、パワーを大きくすることができるが、真の力強さはトルクで決まるというわけだ。
一般にエンジンチューンというとパワーアップのことを指すが、では、同じチューニングでもトルクをアップするにはどんなチューニングが有効なのか?
トルクは基本的に排気量に比例する。
NAエンジンなら、たとえば1リッターで10kg-mのエンジンならば、1.5リッターなら15kg-m、2リッターなら20kg-m、3リッター=30kg-m……といった具合。
したがって、トルクを大きくするのなら、排気量を大きくするのが王道。ボアアップしたり、2.5リッターのエンジンを3リッターのものにスワップするのがそのパターン。
あとはターボチャージャーやスーパーチャージャーを取り付けたり、ターボの過給圧を上げるのも実質的に排気量アップと同じ効果があるので、トルクアップにつながる。