
この記事をまとめると
■東南アジアでは日本車が売れている
■とくにトヨタ車の売り上げが好調だ
■高級ミニバンからコンパクトカーまで幅広く揃えている点が有利だ
タイでは相変わらず日本車が大人気
東南アジアの新車販売市場では日本車が強いとよくいわれる。事実、インドネシア市場での日本車シェアは90%を超え、タイでも以前ほどではないものの、現状70%台後半は維持している。
しかし、インドネシアの首都ジャカルタやタイの首都バンコクで定点観測すると、日本車が強いのではなく、トヨタの強さというものを際立って感じることができる。日本国内での新車販売市場でもトヨタ1強状態が続いているが、東南アジアに限らず、アメリカ市場での日本車の様子を見ても、日本車=トヨタ=販売台数多いということがいえる。
この状況は日本国内でも同じなのだが、トヨタの強みは単純に新車が売れているというだけではない。コンパクトモデルから上級モデルまでバランスよく売れているという点でも強みを見せているのだ。
先日、バンコクで定点観測を行うと、先述のとおり日本車、それもトヨタ車が圧倒的に多い。日産はそもそも東南アジアでは販売低迷が続いており、日産車自体少ない。ホンダで目立つモデルといえばHR-V(ヴェゼル)が圧倒的に多く、たまにCR-Vを見かける程度。このように偏りが目立っている。
三菱も、最近まで人気だったエクスパンダーのブームがすっかり落ち着きを見せており、タイの都市部ではトライトンやパジェロ・スポーツのようなモデルを地方部よりは見かけない。
マツダは少数精鋭という表現が似合うような販売状況が続いている。つまり、「マツダ車が好き」という所得に余裕のある層によく売れているが、そのぶんあまり見かけない。スバルもマツダと似たようなものとなっている。