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「黒ずんでいる」「サラサラになってる」じゃわからない! 意外と間違えてるクルマのエンジンオイルの「劣化」の判断方法 (1/2ページ)

「黒ずんでいる」「サラサラになってる」じゃわからない! 意外と間違えてるクルマのエンジンオイルの「劣化」の判断方法

この記事をまとめると

■自動車の必要不可欠なメンテナンスにエンジンオイル交換がある

■エンジンオイルが劣化するとどうなるのか?

■自動車メーカーやオイルメーカーが推奨するオイル交換サイクルに従って行うのが無難だ

クルマのメンテナンスに欠かせないオイル交換

 自動車を維持する上で、車検、定期点検といった作業のほかに、必要不可欠なメンテナンスとしてエンジンオイルの交換が挙げられる。オイルは走行5000kmごと、オイルフィルターはオイル交換2回につき1回というのが一般的にいわれる交換サイクルだが、逆にいえば、このサイクルを守れば、エンジンを快調に保ちエンジンオイルの劣化に起因するトラブルから回避できる、とされている。

 ところで、何をいまさらという感じだが、エンジンオイルを交換する意味は何なのか、このことについて少し考えてみたい。まず、当たり前だが、エンジンオイルは走行を重ねる(走行距離)につれて劣化するという事実がある。では、エンジンオイルが劣化するとどうなるのか。

 エンジンオイルの役割は、エンジン内で金属同士が接する部分、たとえばクランクシャフトとクランクメタル、カムシャフトとカムキャリア、ピストン(リング)とシリンダー壁といったカ所で、接する金属の間で潤滑を行うことにある。可動部の金属同士が直接触れ合うとその摩擦によって焼き付きを起こしてしまうため、摩擦が起こらぬよう潤滑剤の働きをするのがエンジンオイルである。

 では、そのエンジンオイルが劣化するとどうなってしまうのか? すばり、本来の役割は潤滑作用であるから、その潤滑能力が衰えてしまうことを意味している。では、潤滑能力とはなにかといえば、油膜の形成力、保持力と考えてよい。エンジン内を循環して潤滑作用を行うエンジンオイルは、使うにしたがってストレスが蓄積していくことになる。高熱や燃焼ガスにさらされ続けているからだ。

 当然、オイル分子にストレスが加わり、その結果、油膜の保持力が弱くなってしまう。もし油膜が切れるようなことがあれば、エンジン内の金属同士が直接触れ合うことになり、焼き付きといったトラブルに直結することになる。

 こうした事態にならぬよう、傷んだエンジンオイルはその性能が失われる前に、本来の性能をもつ新しい物と入れ替える。これが、エンジンオイル交換の意味である。

 そこで、問題となるのが痛み具合の判断基準、目安である。厳密にいえば、交換直後のエンジンオイルでも、エンジン内を潤滑することで高熱や燃焼ガスにさらされるため、少しずつ劣化が始まっていることになる。最初のところで挙げた5000kmごとの交換サイクルの意味は、まだ性能を保っているものの、この段階で交換しておけば品質上間違いなく、問題の発生を防ぐことができる、という目安の使用時間(走行距離)なのである。

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