
この記事をまとめると
■中国では歩行者よりもクルマのほうが立場が上だ
■二輪車の多くに寒さ対策が施されているがその方法が少々強引だ
■路上駐車などもやりたい放題で歩行者にお構いなしとなっている
中国では歩行者よりクルマのほうが偉い
インドに抜かれ世界一の人口を誇る国から陥落したものの、公称13億人と広大な国土をもつ中国では、昔ほどではないものの、日本を含めた海外から来るとまだまだ不思議な光景を見ることができる。
1:駐車スペースの有効活用法
日本でもそうだが、駅前ロータリーなどではローカルルールとして、歩道に対して垂直にクルマを停め、より多くのクルマが駐車できるようにしているところもあるが、中国で見たのは、クルマを歩道に乗り上げて垂直に停めていたという光景。
歩行者は交通弱者といわれ、日本では歩行者ファーストで車両の運転をするようにとなっているが、中国では諸外国と同じく、四輪車が一番偉く、最下層に歩行者がいるということで交通弱者という考えも多い。まさにその好例をこの駐車方法で見た気がした。
日本では交差点左折時などでは横断する歩行者優先のため、人がいれば停まって渡りきるのを待つのが当たり前。歩行者もクルマは停まるものと思っているので、クルマが曲がってきてもそのまま横断歩道を渡るひとが目立つ。しかし、日本でもインバウンド(訪日外国人観光客)は欧米系だろうがアジア系だろうが、クルマがきたら停まってクルマを先に行かせようとする光景が目立つ。交通弱者という感覚が、日本と違うのかもしれない。
2:寒さ対策はいいけど安全性は?
2025年4月末に中国・上海を訪れた。歩きまわるぶんには少々暑いとも思う気候だったのだが、二輪車を運転するにはまだまだ寒さを感じる感覚だった。そんな上海のライダーの多くが、自分の二輪車に装着していたのが、なんとこたつ布団……もしくははんてんのような生地。フロントとハンドル部分を覆うことで身体が温まるようである。
ただ、写真を見てもわかるとおり、運転にはかなり邪魔なようにも見える。また、滞在時には雨が降ったりやんだりする日もあったので、湿ってしまえば重くてバランスが悪くなるようにも見えたが、上海ではヒット商品というか、定番商品のように普及していた。