
この記事をまとめると
■クルマにはVINナンバーと呼ばれる車両識別番号がある
■フロントガラス内側のダッシュボード付近に記載されていることが多い
■車体の個体確認や部品の適合確認などの際に必要となる
17桁のアルファベットと数字で何がわかる?
車両識別番号=VINナンバーって聞いたことがあるだろうか?
VINは、「Vehicle Identification Number」の略で、クルマを特定するために割り当てられる17桁の英数字のコードのこと。日本の自動車メーカーが生産・販売するクルマで、日本国内向け車両に関しては、車検証に記載されている「車台番号」がそれに相当するので、VINは基本的に用いられていない。そのため、まったく馴染みがない人が大半だろう(アバルト・124スパイダーは例外的にVINを採用)。
このVINナンバー(シリアルナンバーとも呼ばれている)を採用しているのは、アメ車と欧州車。フロントガラス内側のダッシュボード付近(左側)に記載されていることが多く、運転席ドアのヒンジ部分にステッカーで貼ってあることもある。また、車検証の左下の備考欄にシリアルナンバー(VINコード)と記載されているクルマもあるようだ。
17桁の英数字にはそれぞれ細かい意味があり、その内容は次のとおり。
1桁目…生産国:日本製なら「J」、アメリカは「1」「4」「5」、ドイツは「W」など
2桁目…製造メーカー:トヨタ「T」、日産「N」、BMW「B」など
3桁目…車のタイプ①:乗用・トラック・クーペなど
4桁目…車のタイプ②:ドアの数・駆動方式など
5桁目…エンジン
6桁目…グレード
7桁目…安全装備の種類
8桁目…プラットフォームの種類
9桁目…チェックディジット(シリアルが正確かをチェックするもの)
10桁目…製造モデル年式:「A」が2010年、「B」が2011年……「S」が2025年
11桁目…生産された工場
12~17桁目…製造連番
VINナンバーと国産車の車台番号は基本的に同じような役割があり、車体の個体確認や登録、部品の適合確認、保険手続きなどに必要となる。国によっては盗難歴や事故歴などの車両履歴の照会サービスに活用されているところもある。