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クルマ好きの子どもに育てるならまずはペダルカーから……って親のクルマより高いじゃん! 誰が乗るのか数百万円の「おもちゃのクルマ」の世界 (2/2ページ)

クルマ好きの子どもに育てるならまずはペダルカーから……って親のクルマより高いじゃん! 誰が乗るのか数百万円の「おもちゃのクルマ」の世界

この記事をまとめると

■子ども向けのペダルカーは高級なモデルだと数百万円もする

■実車さながらの仕上がりでバックオーダーを抱えるモデルも

■ペダルカーだけのワンメイクレース用の車両も存在

子どものおもちゃとは思えない桁違いのペダルカーたち

 ませた子どもというのはどこにでもいるでしょうが、まさか「パパ、アウトウニオンのタイプCのペダルカー買ってよ」などとほざく者は滅多にいないはず。すると、200万円を優に越える高級ペダルカーを子どもに与えるというのは、ほぼほぼ親のエゴに違いありません。こうした甘ったるい親はどこにでもいるらしく、高級ペダルカー市場はなかなかの活況を呈しているのです。庶民には嘆息しか漏らすことができませんが、悔し紛れにチェックしてみました。

アウトウニオン・タイプC

 アウトウニオン・タイプCは、1936 – 37年にアウディの前身となるアウトウニオンが製作した伝説的なレーシングカー。V16エンジンという化け物をミッドシップして数々のレースを席巻することで、ドイツの国威高揚が図られたのでした。

 ペダルカーは当のアウディが999台限定で製作したもので、2分の1スケールを忠実に再現。実車と同じくアルミチューブラーフレームを採用したほか、7速の変速機とデュアルディスクブレーキなどおよそ子ども向けとは思えない本格派。シートやステアリングには(おそらく)本革がおごられ、メーターパネルにしても目のそろったウッドを貼るといったリアリティで、大喜びするのは子どもより大人のほうでしょう。

 前述のとおり価格は225万7500円と完成度やクオリティにふさわしいもの。ならば、いっそのこと自宅のお庭にアヴスサーキットのミニチュアでも作って最高速でも出してほしい、と思うのは庶民のやっかみでしかないでしょう(笑)。

ランドローバー・ディフェンダー

 これまたペダルカーなのにオールアルミボディ、4輪スプリングダンパー付きサスペンションと小生意気なモデル。原型はヒューイの愛称で知られるディフェンダーの初期型で、なんとシャシーナンバーまで刻まれるといいます。

 ペダルによって前後に進めるほか、ブレーキに加えサイドブレーキも装備。インテリアもまたランドローバーの伝統にのっとった本革がふんだんに使われ、サイドシルをはじめ随所にディフェンダー特有のディテールも再現。これまた、うっとりするような完成度を誇ります。

 当然、お値段も1万ポンド(約180万円)と相当なものですが、ランドローバー社によれば生産が追い付かないほどのバックオーダーを抱えているとか。

 きっと貴族の血筋に生まれたお坊ちゃんがキコキコこぎながら、「アルフレッド(執事)今日はカモ撃ち日和じゃないかね」などとほざいたりなんかして。イメージしやすいだけに、なんだか悔しくなってきます(笑)。

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