
この記事をまとめると
■日本におけるBEVの販売率は1.1%(2025年4月単月)というデータがある
■日本でBEVが普及しないのは高性能なHEVが多いことも要因
■日本独自の規格である「チャデモ」の存在が輸入EVの価格高騰の要因といわれている
日本でBEVが普及しない理由
報道によると、アメリカ・トランプ政権が日本独自のBEV充電器規格であるチャデモを非関税障壁として問題視しているとのこと。
2025年4月単月での登録乗用車販売台数は19万1066台となり、そのなかにおけるBEVの販売台数は2111台となったので、BEVの販売比率は1.1%となっている。世界規模で比べると、この比率は低い部類に入るといえる。
その背景には、日本は世界的なBEV普及以前から世界に類を見ないレベルでHEVが普及していた。日本メーカーの純粋なガソリンエンジンでも高効率で燃費性能に優れ、そして環境負荷も極めて低いことは世界でも有名な話である。だからこそ、中国や欧州では日本メーカーのHEVも含むICE車には性能面でなかなか追いつかないことから、BEVで日本車に先んじようとしたということは否定できない。
ただ、相次ぐ各地での紛争発生など情勢変化もあり、ここ最近では日本メーカーのHEVを中心に、ハイブリッドユニットというものが注目を浴び、売り上げを伸ばしているのが現状となっている(高値安定傾向の燃料代負担軽減という側面が大きいようだ)。
そもそもHEVが多いだけではなく、日本国内の発電設備は化石燃料によるものが多く、BEVを購入しても出口が違うだけで、依然として温室効果ガスを発するという矛盾(けっしてゼロエミッション車とはいえない)も、少なからず普及を鈍らせているものと考えている。