
この記事をまとめると
■自動車の技術は目まぐるしく進化しており新しい技術が誕生している
■新しい技術が生まれればその技術には新たな名称や略語が与えられる
■アルファベットで略されたクルマの用語集の第2弾をお届け
アルファベットの頭文字をとって名付けられる新技術の名称
自動車関係の技術革新は目まぐるしく、1年前の新技術は現在の常識となり……という刷新をくり返して進化してきました。新しい技術が生まれれば、その技術には新たな名称が与えられます。新たな技術が生み出されて性能が上がったり、環境への負荷が減ったり、便利さが身近になったりと、ユーザーとしてはその恩恵を受けられてありがたいのですが、その一方で、雑誌やWebメディアで紹介される際に覚えなくてはならない用語も増えていくので、ちょっと遅れてしまうと紹介記事を読み解くのにも支障が出てしまったりすることもあるでしょう。
ただでさえ覚えるのがひと苦労なところに、略されてしまうと「これ、なんだっけ?」と混乱してしまう人もけっこういるのではないでしょうか。ここではそんな自動車関係の略語をいくつか集めて解説していきましょう。
【セーフティ関係】
ADAS(エーダス)
「ADAS」は「Advanced Driving Assistant System」の略で、日本語に訳すと「先進運転支援システム」となります。
自動運転を意味する「ADS(Automated Driving System)」や「AD(Autonomous Driving)」と混同してしまいますが、こちらは運転支援とあるように、運転を代行してくれるのではなく運転の支援動作をしてくれるシステムです。
「自動運転」にはその自動化度合いによってレベル0からレベル5までの段階が設定されていますが、この「ADAS」はレベル2までの段階に含まれる技術です。具体的には、自動ブレーキやACC(車間距離制御装置)、LKAS(車線逸脱防止支援システム)などの機能と、それを組み合わせてより安全と便利さを高めるものです。
PVM(パノラミックビューモニター)
「PVM」は「Panoramic View Monitor」の略で、直訳すると「広範囲にわたる景色の表示画面」となりますが、実際はクルマの斜め後ろや真横などの目が届きにくい箇所を確認できるモニターのことを指します。
メーカーごとにいろいろな機能が盛り込まれていますが、メインになるのは「バードビュー」とも呼ばれる、クルマを上から観た視点でリアルタイムに周囲の状況を映し出してくれる機能です。これは車体各所に装備した複数のカメラからのデータを中央で合成して、上から見たような画像として映し出してくれます。
SEA(セーフティイグジットアシスタンス)(セーフイグジットアシスト)
「SEA」は「Safe Exit Assist」の略で、「安心降車アシスト」を意味する言葉です。安心降車アシストというのは、停車中に接近してくる車両や自転車の存在を乗員に知らせて、車両から降りるときの事故を防ぐアシストをこなうシステムです。
「BSM(ブラインドスポットモニター)」で車両の接近を検知して、ドアの開閉信号と合わせて警告を発する仕組みです。
LiDAR(ライダー)
「LiDAR」は「Light Detection And Ranging」の略で、直訳すると「光検出と測距」ですが、レーザー光を使って周囲の測距を行う技術を指す言葉です。
運転支援システムで使用されることの多いミリ波レーダーでは、距離は掴めても対象物の形状や奥行きなどの情報を得るのは得意ではありません。また、光学センサーのステレオカメラは暗いまぶしいという状況では精度が落ちるという欠点があります。LiDARはレーザー光を使うことで、照度に左右されず、より高精度に情報が得られるシステムとして期待されています。