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前の停留所を出ました……ってなんでわかる? 路線バスの場所がわかる仕組みとは (2/2ページ)

前の停留所を出ました……ってなんでわかる? 路線バスの場所がわかる仕組みとは

この記事をまとめると

■停留所などにバスの現在地が表示されていることがある

■これはバスロケーションシステムによるもの

■現在はバスの位置をGPSで確認する方法が主流だ

バスの位置情報が取得できるスマホアプリも登場

 バス停留所のなかには標識や待合スペースの表示板に「前の停留所を出ました」などといった表示を出すものがある。これはバスロケーションシステムと呼ばれるもので、バスの走行位置を把握してそれを知らせることができるシステムだ。ひとつ手前の停留所であればまだしも、3つほど手前の停留所に着いたなどという情報は、にわかに信じがたいと思う人も多いが、これが意外と正確だから驚きである。

 そう考えると何か最新の設備のように感じるかもしれないが、我が国では導入されてからすでに半世紀近く経っている。高度経済成長期にモータリゼーションが加速し、都市部の道路は自動車であふれかえる状態になっていた。そのために、各所で渋滞が発生し、路線バスも例外なく巻き込まれていたのである。周知のとおり、日本のバス時刻表には「〇時〇分」まで表示されているため、時間どおりに来ないバスに乗客の不満はたまる一方であった。その対応策のひとつが、バスの接近を知らせようという試みだったのだ。

 現在のシステムは、バスの位置をGPSで確認すると同時に交通状況の情報を集積し、総合的にバスの進行状況を分析するというやり方が主流になっている。すなわち、乗客にバスの位置情報を提供するという目的だけではなく、交通管制やバスの運行計画にも活用しているということだ。

 近年は停留所での表示ではなく、スマートフォンに専用アプリをインストールし、個人の手もとにバスの位置を知らせるものも登場している。停留所にバスの位置を知らせるだけならGPSのデータで間に合うのだが、あとどれくらいで到着するのかという情報を提供するには、交通状況の把握がなければ難しいといえよう。

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