
この記事をまとめると
■8年ぶりにフルモデルチェンジしたプジョー3008が日本導入された
■新型プジョー3008はファストバックスタイルに新しいデザイン要素をふんだんに投入
■今後はプジョー3008の新世代デザインがラインアップ全体に展開される
プジョーの次世代フラッグシップ「3008」の新世代デザインとは?
7月2日、8年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたプジョー3008が日本市場で発売となりました。では、同ブランドが次世代フラッグシップと位置づける新型のデザインの見所はどこにあるのか? 今回はそのエクステリアデザインを速攻チェックしてみたいと思います。
強い張りとシャープさが新デザイン言語のキモ?
ステランティスグループが新開発したプラットフォーム「STLA-Medium」を初採用した新型は、基本的にはクーペとSUVを融合させたファストバックスタイルというトレンドを押さえたものですが、そこに新しいデザイン要素をふんだんに投入しています。
で、先代までは有機的な曲面を取り入れたボディでしたが、新型は張りの強い、極めて硬質感のあるボディパネルをベースとし、そこへ鋭利なナイフで各所を削いだかのような造形が特徴です。たとえばフロントのエアインテークや側面のドア下部、あるいはテールランプまわりなどがとくに目立つところ。
そもそも「引き」で見ると、分厚いボディ全体が硬質でカチッとした直方体のようであり、そこへ薄いキャビンが載っている不思議なプロポーションで、いわゆるコーダトロンカ風にスパッと切り落とされたリヤパネルが一層「直方体」感を強めています。これが全体をシャープに見せる要因でもあるのでしょう。
オリジナリティ感あふれるディテール
フロントは、マトリックスLEDを用いたヘッドライトとフレームレスのグリルが特徴的。このグリル自体は先代やほかのラインアップでもすでに採用済みの表現ですが、新型ではそのグリッドの精緻さが増し、しかも分厚いボディに呼応するようにグリル面も広くなっているので、よりフレームレス感が強まっています。さらに注視すれば、ロアグリル内もグリッド調になっているので、もう顔全体がグリルといっても過言ではないでしょう。
ボディ側面では、サイドウインドウモールを表に出さない手法が新型の自慢。たしかに、モールがないことでベルトラインがじつにスッキリとしており、フロントからリヤへ引かれたキャラクターラインの美しさが強調されています。キリッとしたホイールアーチとともに、この手法もまたボディのシャープさを支えているワケです。
さて、見方によっては、硬質感のある面やシャープなラインによる造形は「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」を掲げる日産デザインと似た傾向にあります。ただ、プジョーの場合は、例のライオンの爪痕をモチーフにしたLEDデイタイムランニングライトやテールランプなど、オリジナリティのあるディテールを要所に配することで「ひと目でわかる」独自性を追求しているようです。
いずれにしても、この新世代デザインがラインアップ全体に展開されるのが楽しみではありますね。