
この記事をまとめると
■完全週2日定休という店舗がディーラーで目立ってきている
■これまで週休1日制を維持していたトヨタ系ディーラーも最近は週休2日制が増えている
■業界全体の活性化のためにも休み方に統一性を持たせるというのはいかがだろうか
週休2日制が増えてきた新車ディーラー
筆者の居住地域にある、某トヨタ系ディーラーA店が7月から9月の間のみとして、一部店舗を除き、いままで毎週月曜日と第一水曜日を定休日としていたのを、毎週火曜・水曜を定休日にするとウエブサイト上でお知らせしていた。
同じ地域で展開するほかの資本の異なるトヨタ系ディーラーの定休日を調べると(7月の営業カレンダーでチェック)、B店が月曜日をまず定休日とし、第一と第二火曜日も定休日とし、第三月曜日は営業日とし、その翌日となる第四火曜日を定休日、第四月曜日を定休日とし、その翌日の第五火曜日は営業日としていた(水曜日から日曜日はすべて営業日)。C店では毎週月曜日と火曜日が定休日なのが原則となり、最終火曜日のみが営業日となっていた。D店では毎週月曜日のみを定休日とし、振り替え休日となる21日(月)は店を開け、代わりに22日を定休日としていた。
トヨタ系ディーラー以外の新車ディーラーでは、店舗自体を週に2日完全定休日、あるいは繁忙期ではない月の前半の2週間に限り週2日定休日とするのが半ば当たり前となってきた。前述したA店も6月までは月の半分を定休日2日としていたのを、今回は期限を設けているということは、今後は完全に定休日を週2日設ける方向で進んでいるように見える。月曜定休を火曜・水曜定休に切り替えているのも興味深い。
いまもって新車がよく売れるのは土曜・日曜の“週末”と呼ばれているタイミング。よほど納期が不確定な場合を除けば、受注したら即車庫証明の申請を行うのが大原則なので、月曜日を定休日としないディーラーもあるようだ。逆に月曜日を定休日とした場合は、火曜日を営業日として車庫証明の申請や書類回収ができるようにしていた。
とはいっても、今回のA店の月曜を営業日としたのは別の理由があるようだ。ここ最近の新車ディーラーは新車販売で得られる利益は非常に限られてきており、中古車販売に力を入れるようになってきている。試乗車や下取り車で程度の良いものを、本来は新車販売専用の店舗でも中古車を積極的に展示販売するようになっている。中古車は現車が店頭にあり、名義変更ができ次第、原則として即納車となるので、中古車の名義変更手続きの迅速化をはかるために月曜を営業日にしたようなのである。
傾向としては、日産やホンダ、マツダなどトヨタ以外では月曜日を営業日としているところが多く、火曜日だけのところもあれば、火曜と水曜日が定休日となっていることが目立つ。
原則定休日が週に1回のところは、スタッフが交代で店が開いている日にも休みをとり週休2日としている。しかし、各店舗のスタッフ数がいまより足りていたときであっても、なかなか交代で休みを取ることが難しかったり、“店が開いているのに休みというのもなあ……”という声もあったようだが、とにかく働き手不足が深刻となり、完全に週2日定休にしないとなかなか休めないということもあり、完全週2日定休という店舗がディーラーで目立ってきている。