
この記事をまとめると
■世界中で納屋などに眠っているクルマを発掘する「バーンファインド」が加熱
■インディアナポリス・スピードウェイ近くの倉庫からフェラーリ20台が発見された
■倉庫内のクルマはどれもコレクターズアイテムばかりで世界中のマニアが熱狂している
アメリカの倉庫からフェラーリ20台を発掘
長い間、人知れず納屋や倉庫で眠っていたお宝マシン、いわゆるバーンファインドと呼ばれるヴィンテージカーが増加傾向にあります。ニューヨークの貸倉庫に眠っていたジャガーEタイプ・ライトウェイトや、岐阜の納屋で埃をかぶっていたフェラーリ・デイトナなど、驚くほどの高値で落札されたケースは枚挙に暇がないほど。
とりわけ、今回ご紹介するフェラーリのバーンファインドは後世まで語り継がれるようなものに違いありません。なにしろ、幻のようなマシンが一気に20台もまとめて発見されたのですから。
発見されたのはインディアナポリス・スピードウェイの目と鼻の先にある倉庫といいますから、まさに灯台下暗しといったところ。「あの倉庫にはフェラーリが何台か入っている」と噂され始めたのが2020年ごろとされ、オークショニアが調査、発見したのが2022年と思われます。
が、のちに判明したのは、20台におよぶヴィンテージ・フェラーリがインディアナポリスに入ったのは2004年のこと。20年ほど眠らされていたことになりますが、実際はさらに以前、1990年頃から東海岸にある某倉庫に格納されていたといいます。
ところが、2004年にハリケーン・チャーリーがフロリダに大打撃を与えると、この倉庫も壊滅状態に陥ったとのこと。当然、フェラーリのなかには被害を受けたものもありましたが、オーナーはそのままの状態で移し替えたとのこと。バーンファインドは「あるがまま」の状態も価値として認められるため、この措置も結果としては正しかったわけです。
ヴィンテージ・フェラーリが20台とは目もくらみそうなほどですが、なかにはル・マン、タルガ・フローリオ、ミッレ・ミリアといったレースに出場したマシンや、かつての王族に納められた由緒あるモデルが含まれているとなると、その価値は天文学的に膨れ上がります。