
この記事をまとめると
■MT車はエンジンとギヤを自分で操れる点に最大の魅力がある
■運転に集中でき、ヒール&トゥなど操作の楽しさも味わえるのが大きな魅力
■不便でも「慣れ」「愛着」「プライド」がMT車を選ぶ理由となり根強い支持がある
いまだ根強い「MT党」
いまや日本の新車におけるMT車の割合は1%程度といわれるほど。とはいえ、根強い人気があることも事実です。筆者もMT車を所有していますが、イメージどおりにシフトチェンジできたときのヨロコビは、何度味わってもやめられません。
そんな「MT車じゃなければダメなのよ」といいきるMT車至上主義、それもクラッチペダルつき(3ペダルMT車)の人の声をまとめてみました。
■自分でエンジンやギヤをコントロールできる
3ペダルMT車の魅力といえばこれに尽きるのではないでしょうか。クルマにダメージを与えず、なおかつ合法であれば、どのタイミングでシフトアップ&シフトダウンするか、すべて自分自身で判断し、実行できます。
燃費走行に徹したいときはエンジンの回転数をそれほど上げずにシフトアップを行えばいいし、高速道路の合流では目いっぱい加速してもいいのです。機械に任せたほうがスムース? そんなことは百も承知。自分の意思でシフトチェンジすることが重要なのです。
■ブリッピングも自分の意思で
頭では「必要ない」とわかっていても、ワインディングを走っているときにヒール・アンド・トゥを使ったシフトダウンを楽しんでいる人もいるはず。人間が操作することですから「いまのは完璧」や「いまのはミスった」など、操作も一定ではありません。
なお、最近の3ペダルMT車には「オートブリッピング機能」なるものが装備されており、人間が行うよりもはるかに的確でスムースにブリッピングしつつ、シフトダウンしてくれます。これはこれで楽しいのですが、たとえ下手くそでも自分自身で操作してみたいドライバーにとっては、任意にオフにできるとさらに便利なんですけどね。
■自分でシフトチェンジするから運転に集中できる
3ペダルMT車に乗る以上、状況に応じて最適なギヤを選択する必要があります。大排気量&大パワー&トルクのクルマであれば、AT車感覚で運転できてしまうかもしれませんが、それにしたって乗りっぱなしというわけにはいきません。そのまま乗りつづけたらエンストしてしまいます。
発進時にはギヤを1速に入れた状態でクラッチミートする必要がありますし、2速→3速とシフトアップしていかなければ加速しません。低排気量のクルマ、パワーが低いクルマであれば、絶えずシフトアップ&ダウンの操作が求められる場面もあります。運転が退屈で居眠り運転なんてヒマはないのです。