
この記事をまとめると
■ランボルギーニが新たなフューオフモデル「フェノーメノ」を発表した
■ランボルギーニのアイコニックなデザインDNAを継承した美しいディテールを誇る
■システム最高出力1080馬力のフェノーメノはわずか29台の限定生産
新たなるフューオフモデルが誕生
ランボルギーニのフューオフモデルに、また新たな一台の名が加わることになった。2007年に発表された「レヴェントン」に始まり、その後「セスト・エレメント」、「ヴェネーノ」、「チェンテナリオ」、「シアン FKP37」、そして「カウンタックLPI800-4」へと続いたフューオフモデルの数々。それらはランボルギーニの真髄を究極的に表現する、至高のスーパースポーツカーにほかならなかった。
その伝統を継承する最新モデルに掲げられたネーミングは「フェノーメノ」。それは、2002年にメキシコのモレリアで勇敢な闘いを演じたファイティングブル、すなわち闘牛の名に由来するとともに、イタリア語やスペイン語では「驚異的な」という意味をもつ言葉であるともいう。はたしてフェノーメノとは、いかに驚異的なディテールをもつモデルなのか。さっそくその解説に入ることにしよう。
フェノーメノを語るうえで、まず触れなければならないのは、やはりそのエキサイティングなエクステリアデザインだろう。
ランボルギーニのチェントロスティーレ(スタイルセンター)の設立20周年を記念するモデルでもあるフェノーメノのデザインで強く意識されたのは、ランボルギーニの新たなデザインマニフェストを表現すること。これまでのアイコニックなデザインDNAを継承しながらも、より美しく、そしてもちろん高性能な造形を生み出すテクニックが、いかに卓越したものであったのかは、その姿を見れば誰もが一瞬でそれを理解するに違いない。
フェノーメノのエンジニアリングは、すでに市場で高い評価を得ているV型12気筒ミッドシップの「レヴエルト」のそれをベースとしたものだ。その核となるのは、ランボルギーニが航空工学にインスピレーションを得て生み出したとされるカーボンファイバー製モノコック、モノフューズレージ。
軽量でかつ高剛性なこの基本構造体は、まさに現在のランボルギーニがもつ先進性、そして技術力の高さを象徴するもの。その実力のほどは、レヴエルトのカスタマーからはすでに高く支持されているところ。フェノーメノにおいてもその評価は変わることはないだろう。