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数百万円もする稀少な「中古スポーツカー」の車両保険額に要注意! ずっと乗ってると20万円程度しか補償されない場合もアリ!!

数百万円もする稀少な「中古スポーツカー」の車両保険額に要注意! ずっと乗ってると20万円程度しか補償されない場合もアリ!!

この記事をまとめると

■高騰した絶版車の場合は車両保険の補償額が十分ではないことも大いにあり得る

■車両保険の補償額は黙っていると年々減額されていく

■車両保険の補償額に不安があるなら早急に車両保険を見直したい

「プレ値」になったクルマの車両保険ってどんだけ出るの?

 第二世代GT-R(R32、R33、R34)を筆頭に、NSXやRX-7など、1990年代の名車たちの中古車価格が、新車時の価格を上まわるほど高騰している。オーナーとしては、愛車の魅力が評価されたうれしい面もなくはないが、補修パーツの大幅な値上げや盗難のリスクが高まり、心配事も増すばかり。

 事故に巻き込まれたときも、先方が対物超過修理費用特約を付けていない限り、年式が低いために十分な補償が受けられないので、オーナーが自分でしっかり車両保険に加入していることが欠かせない(対物超過修理費用特約付きでも、相手のクルマの時価額+1事故1台あたり50万円が上限のケースがほとんど)。

 ただ、その車両保険の補償額が十分ではないことも大いにあり得るから問題だ。当たり前だが、事故や盗難が発生した際、車両保険はあらかじめ契約していた金額の上限までしか支払われないからだ。

 わりと最近、それらのヤングタイマーといわれるクルマを中古車で購入した人は話が早く、その購入額=全損時の補償額として車両保険の契約ができるが、ワンオーナーでずっと乗り続けている人は大変だ。

 というのも、車両保険の補償額は、黙っていると年々減額されていく仕組みなので、新車時に500万円の補償額で加入し、その後保険を更新し続けていたとしても、20年後、30年後の補償額は、30万円とか20万円とか、雀の涙ほどしか残っていない! これでは事故や盗難のことを考えると、枕を高くして眠れないというもの。

 でも、長期のワンオーナーにも手立てはある。それは直近の中古車相場の平均価格などの資料を用意して、保険代理店と交渉し、もしものときの車両保険の補償額を引き上げてもらう方法だ。

 ただ、これはなかなかハードルが高く、どこの保険会社というより、保険の代理店次第で引き受けてくれたり、くれなかったりするので、容易ではない。通販型自動車保険ではまず引き受けてくれないし、一般の代理店でも断られることが多いだろう。

 じつは筆者も苦労したひとりで、長年付き合いのある代理店で、なおかつ2~3年かけて粘り強く交渉した結果、R32GT-Rで700万円の補償、NAロードスターで160万円の保証契約を結ぶことに成功した。

 いまはそうした前例が少しずつ増えてきているので、車両保険を見直すケースもちょくちょく耳にするようになってきたため、以前よりは交渉もしやすくなってきたはず。まずは代理店に相談してみよう。できれば、同じクルマのオーナーで、車両保険の補償額を見直した人がいたら、その人に代理店を紹介してもらうのが一番だ。

 いずれにせよ、車両保険の補償額に不安があるオーナーが、早急に車両保険を見直して、十分な補償が受けられる体制になれることを祈ってやまない。

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