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このナリでF40や911ターボより速かったってマジか! ビュイックGNXは知られざる韋駄天グルマだった (1/2ページ)

このナリでF40や911ターボより速かったってマジか! ビュイックGNXは知られざる韋駄天グルマだった

この記事をまとめると

■1987年だけしか生産されなかったGNXは知る人ぞ知るマッスルビュイックだった

■GNXは当時のF40や911ターボを凌ぐSS1/4マイル加速12.7秒という記録を達成した

■GNXは現在のオークションでは16万ドル(約2300万円)ほどで落札されている

スーパーボールのハーフタイムショーで一躍有名になったGNX

 2025年のスーパーボウル、ハーフタイムショーでステージ上にあった黒塗りの地味なアメ車。その正体をご存じの方は相当なマッスルカーマニアに違いありません。ビュイック・グランナショナルの名は聞いたことがあっても、1987年だけしか生産されなかったGNXは知る人ぞ知る最後のマッスルビュイック。羊の皮を被った狼は、ヨーロッパ車だけの専売特許ではないのです。

 そもそもは1978年デビューの2ドアクーペ、ビュイック・センチュリーがご先祖様。それが、NASCARへエントリーするようになってグランナショナルという特別仕様車へと発展。1984年型では231ci(3.8リッター)のV6ターボを搭載し、200馬力へとパワーアップ。次いで1985年型でさらにインタークーラーが装着されて最高出力は235馬力となり、1986年型ではさらに245馬力までチューンアップがなされてきました。

 で、1987年の最終モデル、GNX(Grand National EXperienceの略)は、それまでのチューニング路線の締めくくりとして、「GM最速のセダン」をコンセプトにカナダのASCマクラーレン・エンジニアリングとコラボレーション。タービンはセラミックインペラーにアップグレードされたギャレットエアリサーチ製を採用し、もちろんインタークーラーも大型化された結果、276馬力を公称するまでにパワーアップ。

 これで当時のF40や911ターボを凌ぐSS1/4マイル加速12.7秒という驚くべき記録を達成したのですが、自動車専門誌は後に「ブースト圧をちょっといじっていた可能性あり」と告解しています。とはいえ、パっと見は普通のアメ車がかっ飛ぶ姿はさぞかし爽快だったに違いありません。

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