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いくら待たされてでも「トヨタ車がほしい!」 新車販売ランキングTOP10がほぼトヨタ車の「一強」になっているワケ (2/2ページ)

いくら待たされてでも「トヨタ車がほしい!」 新車販売ランキングTOP10がほぼトヨタ車の「一強」になっているワケ

この記事をまとめると

■登録車の車名別新車販売ランキングの上位にはトヨタ車が名を連ねている

■受注を停止しているトヨタ車も多いが納期はおおむね半年となり受注可能な車両が増えている

■商談を進めると「トヨタ車は買い得だ」というイメージが強くなる

ベスト10のうち9台をトヨタ車が占める

 トヨタ一強状態が止まらないどころか、ますます顕在化している。いま自販連(日本自動車販売協会連合会)が毎月出している、登録車の車名(通称名)別新車販売ランキングにおいて、上位10車はほぼトヨタ車が名を連ねている状況が続いている。

 たとえば2025年7月単月締めでの登録車のみでの、車名(通称名)別新車販売ランキングをみると、上位10車でトヨタ車以外といえば、6位に日産ノートが入っているだけとなっている。2025暦年締め上半期(2025年1月~2025年6月)のランキングでも、4位のホンダ・フリード、8位の日産ノート以外はすべてトヨタ車となっている。

 そのような結果を見ながら事情通の間では、「でもトヨタ車は納期が他メーカー車よりかかる傾向にあるし、そもそも新規受注停止も頻繁に行っているのになぜこのような結果になるのか?」と話になることが多い。

 本稿執筆時点で、トヨタ車のなかで納期が早めのものをピックアップすると、ルーミーが11月以降、カローラスポーツは12月以降、プリウス(2リッター、PHEV)が2026年1月以降、クラウンセダン(ハイブリッド)が2026年1月以降、クラウンセダン(燃料電池車)が11月以降、シエンタのガソリンが2026年1月以降、ハイブリッドは2026年2月以降、アルファードはガソリンが12月以降、PHEVは11月以降、ヴェルファイアのPHEVが11月以降、ライズのガソリンは12月以降、ハイブリッドは2026年1月以降、クラウンクロスオーバーの2.5リッターが12月以降、2.4リッターが2026年1月以降、クラウンスポーツのPHEVは2026年1月以降となっており、そのほかの多くは新規受注停止となっている。

 トヨタディーラーへ行くと、セールスマンによく「新規受注停止ばかりで売るクルマがない」とボヤかれることが多いが、それでも以前に比べると納期がおおむね半年となり、受注可能な車両が増えているようにも見える。トヨタ以外のメーカーでは、一部の車種を除けば、納期は3カ月ほどが一般的となり、売れ筋車や、とくに販売促進を強化しているモデルでは1~2カ月以内に納車可能というものも目立ってきている。

 中国BYDオート(比亜迪汽車)の正規ディーラーで納期について聞くと、「新規登録に必要な書類がスムースに回収できれば3週間で納車できます」といわれ驚いた。「車種によってはデビュー直後に納期遅延となりご迷惑をおかけした」というのでどれぐらいの遅延になったのかと聞いたら、「3~4カ月かかってしまいました」というのでまたまた驚かされた。在庫が大量に溢れているから即納可能というわけでもないようだ。

 BYDはとくに納期が早めのようだが、いまどきは輸入車全般においても日本車より納期はおおむね早くなっている。受注販売方式、つまりお客から受注し、その車両をメーカーに発注するというのが基本の日本国内での日系ブランド車と、販売サイドに選択権はなく生産国から定期的に、しかも一方的に(リクエストは出せるようだが)新車が出荷され、その出荷車両のなかからお客の希望に沿う車両を販売するのが輸入車販売となる。購入希望車種が国内で在庫になっていたり、海上輸送中で間もなく日本に陸揚げされる車両のなかに希望車があれば、納車までにそれほど時間を要しない。量販輸入車で生産工場への発注車両となったとしても、いまどきは驚くほど納車まで待たされることもないとも聞いている。

 納車が早いからといって日本車ユーザーが輸入車へ流れるというのは極めて限定的。ただし、トヨタブランドが新規受注停止を繰り返すなか、レクサスは納期も安定しているのでトヨタブランド車やトヨタ以外のメーカー車ユーザーであっても、レクサスに流れるというケースは意外なほど目立っているようである。

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