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イラつかれたのかと思ったら感謝されてた!? 日本のドライバーが繰り広げる「ライト類」「ホーン」を使った複雑すぎるコミュニケーション (1/2ページ)

イラつかれたのかと思ったら感謝されてた!? 日本のドライバーが繰り広げる「ライト類」「ホーン」を使った複雑すぎるコミュニケーション

この記事をまとめると

■ハザードやウインカーを点灯することでコミニュケーションを取れる

■日本独自の文化であることも多く外国人には通じないことも多い

■安全で円滑な交通社会の実現にはある程度把握しておくことも大切だ

灯火類がもつさまざまな意味

 運転中は周囲のドライバーとのコミュニケーションが欠かせないもの。しかし、ハザードランプやパッシングなどの合図は、ひとつの操作に多様な意味が込められている。同じ操作でも状況によってまったく異なるメッセージを伝えることがあり、ときには誤解を招くこともある。これらの合図がもつ多様な意味を正しく理解することは、安全運転にとって重要な要素といえるだろう。

<ハザードランプに込められた無数のメッセージ>

 ハザードランプは本来、故障や緊急停止時に使用するものだ。正式名称は「非常点滅表示灯」という。しかし、現在ではじつに多彩な意味で使われているのが実情だ。

 もっとも一般的な使用例は、渋滞の最後尾に停止する際の後続車への警告だ。ブレーキを踏んだときにハザードランプを点滅させることで「前方に注意」という意味を伝える。この使い方は多くのドライバーに浸透しており、安全運転に貢献している。

 また、駐車や停車時にもハザードランプが活用される。コンビニエンスストア利用などでの短時間駐車、道路脇での一時停車時に点滅させることで、「すぐに動かします」という意思表示をする。

 さらに、感謝を伝えるために使われることもある。運転中、進路を譲ってもらった際に数回点滅させることで「ありがとう」の気もちを表現する。この慣習は日本特有のものともいわれ、ドライバー同士の円滑なコミュニケーションを支えている。

 こうして振り返ると、ひとつの装置に「危険」「停車」「感謝」と複数の意味が付与されているため、初めて日本の道路を走る外国人ドライバーが戸惑うことも多い。国際的な視点から見ると、ハザードランプの使い方は国ごとに大きく異なり、ヨーロッパでは渋滞末尾の注意喚起が主流であり、感謝の意味はほとんど通じないといわれている。この違いは日本の運転文化を映す鏡のようであり、興味深い現象である。

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