
この記事をまとめると
■私たちの暮らしを支えてくれているトラックにはさまざまな形態のものが存在する
■ダンプと同じに扱うなというドライバーも多いがプロならではの理由があった
■プロの自覚をもってほしいと同時にそういられるための環境の整備が必要だった
一般的には知られていないトラック業界の「複雑な垣根」とは
日夜私たちの暮らしを支えてくれているトラック。そんなトラックにはさまざまな形態のものが存在するのだが、それらの違いを理解している人は、どれぐらいいるのだろうか。
トレーラーや大型、中型に小型。そして砂などを運ぶダンプカー。そのすべてがトラックだという認識で間違いないのだが、俗にいう一般的な荷物を運ぶ貨物自動車であるトラックのドライバーたちの間では「トラックとダンプを同じに扱うな」という声が非常に多い。テレビやインターネットのニュースでもダンプのことをトラックとして扱うケースが多いのだが、それをよしとしない人が多いのだ。では、トラックとダンプの間にはどのような「垣根」が存在するのだろうか。
一般的なタイプの貨物自動車といえば、屋根のない平型の荷台を載せた「平ボディ」や、冷凍車などの箱型及び「ウイング」タイプが挙げられる。平ボディは重量のある機械や材木などを運び、冷凍車やウイング車などは食品や雑貨など、暮らしに身近な荷物を運ぶことが多いため、荷物を運ぶトラックといえば平ボディや箱型の貨物車をイメージする人は多いだろう。
一方でダンプカーといえば、工事現場などで活躍する砂や砕石などを運ぶトラック。荷台が上下に動くという特性があるため、子どものころに憧れた経験をもつ男性も多いのではないだろうか。また、コンクリートを運ぶミキサー車やゴミを運ぶパッカー車、糞尿を回収するバキュームカーや故障車や事故車を運ぶレッカー車などの特装車も、れっきとしたトラックの一種である。
このように、さまざまな種類が存在するトラックであるが、なぜトラックドライバーの間ではダンプカーの評判が悪いのだろうか。そこには、プロドライバーならではともいえる理由が存在した。