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クルマ屋さんには「指定工場」「認証工場」の2つがあるだと? それってドッチに整備を任せるのが正解?? (2/2ページ)

クルマ屋さんには「指定工場」「認証工場」の2つがあるだと? それってドッチに整備を任せるのが正解??

この記事をまとめると

■認証工場は点検整備が可能だが車検は運輸支局で受検が必要

■指定工場は検査員が常駐し整備から検査まで自社で完結可能

■費用や納期に加えカスタム対応の柔軟さなどが工場選びのポイントとなる

車検でお世話になることが多い整備工場

 クルマの整備は、ユーザー自身が行うことが原則だが、自動車整備工場が仕事として整備を請け負う場合、いろいろな条件がついてくる。

 とくに、「特定整備」と呼ばれる「原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、制動装置、緩衝装置、連結装置、自動運行装置(センサー、コンピュータ、プログラム)」に関する整備は、国土交通省の地方運輸局長による認証を受けた「認証工場」と「指定工場」に限られている。

 通常車検整備などを依頼するのも、この「認証工場」もしくは「指定工場」がほとんどだと思うが、「認証工場」と「指定工場」では何が違うかご存じだろうか?

「認証工場」として地方運輸局長から認証を受けるには、点検整備に必要な機器と作業場が整っていることと、従業員のうち、1~2級の自動車整備士が1名以上いることなどが条件となる。「指定工場」は上記に加えて、(車検の)検査に必要な機器と完成検査場が揃っていて、自動車検査員が1名いることが必要になる。

 もっとわかりやすくいえば、「指定工場」は自社の工場で整備(24か月点検)を行うだけでなく、自動車検査員が検査まで行い、保安基準の適合性を証明し、保安基準適合証を交付することが可能だということ。一方、「認証工場」は点検・整備は可能だが、車検の継続検査は、各地の運輸支局(陸運事務所)にクルマをもち込んで受ける必要がある。

 一般ユーザーからすれば、車検は車検なのであり、検査項目にも違いはないので、どちらに車検を出すかは、大きな問題ではないだろう。強いて両者の違い、メリット・デメリットを比較すると、「指定工場」は点検整備から検査まで自社工場内で完結するので、最短で入庫即日、いわゆる一日車検も可能。

 それゆえ、「民間車検場」とも呼ばれているが、新しい車検証と検査標章までは、「民間車検場」=「指定工場」では即日発行できないので、車検に合格したあと、仮の検査標章として、一時的に貼る「保安基準適合標章」(有効期間は15日)が渡される。

 正式な検査標章と車検証は、後日送られてくるので、それを自分で貼り替えるのが手間といえば手間。なお、仮のステッカーともいえる「保安基準適合標章」の有効期限を過ぎても、新しい検査標章に貼り替えなかったり、古い検査標章のままで走行したりすると、道路運送車両法違反となり、50万円以下の罰金が科せられる可能性があるので要注意だ。

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