
この記事をまとめると
■代を経て大きくなったVWゴルフがいまだ人気なのに対してサイズアップしたポロの販売は低迷している
■ポロは現行型で3ナンバーとなったことで5ナンバーにこだわる層から見限られた
■ポロはボディバリエーションがないのも販売が低迷している一因となっている
大きくなって質感をアップしても人気になるとは限らない
近年は「クルマが大きくなりすぎた」といわれる。輸入車ではVW(フォルクスワーゲン)ゴルフが挙げられる。1975年に初代ゴルフの正規輸入が開始されてから、3代目までは5ナンバー車だった。それが1998年に輸入を始めた4代目以降は、3ナンバー車になり、先代型の7代目は全幅が以前のクラウンと同じ1800mmに達した。
現行型の8代目ゴルフは、5ドアハッチバックの全長が4295mmで、全幅は1790mmだ。全幅は若干狭まったが、依然としてワイドだといわれる。
VWにはゴルフよりもコンパクトなポロがある。日本車でいえばホンダ・フィットのような存在で人気を得そうだが、売れ行きは低迷する。2025年上半期(1〜6月)のVWの売れ行きをみると、ゴルフは1カ月平均で1000台程度は売れているが、ポロは300台前後だ。
この売れ方は、マツダ車にたとえると、マツダ3がマツダ2よりも多く売れているような状態になる。なぜゴルフが好調でポロは苦戦するのか。
背景には複数の理由がある。まずはポロが従来型は5ナンバー車だったのに、現行型では標準ボディを含めて3ナンバー車に拡大されたことだ。
全長が4085mm、全幅は1750mmだから大きくはないが、「5ナンバー車であること」にこだわりをもつユーザーには不満だ。