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前はカワイイ今度はカッコイイ! 新型クロスビーのデザイナー3人に「キモ」を直撃 (1/2ページ)

前はカワイイ今度はカッコイイ! 新型クロスビーのデザイナー3人に「キモ」を直撃

この記事をまとめると

■新型スズキ・クロスビーのコンセプトは「Mind Safari」

■エクステリアでは上質感を追求するとともに「可愛さ」から「力強さ」へとシフト

■質感を大幅に上げたインテリアや新色でも日常性とSUVらしさの融合を実現した

カワイさからカッコよさへのシフト

 2025年10月2日、スズキのクロスビーが7年ぶりにモデルチェンジされました。ヒット作となったハスラーの上級版的な立ち位置として、カワイイとカジュアルがブレンドされたスタイルが好評だった初代ですが、では新型のデザインはどのように進化したのか? 今回は内外装を担当した3人のデザイナー諸氏に話を聞いてみました。

──まずデザインコンセプトについて伺います。新型のコンセプト「Mind Safari(マインド サファリ)」には、初代も掲げた要素である「ユニーク」「アクティブ」に「スロー」が加わりました。その意図はどこにありますか?

「コロナ禍では自分を見つめる時間や、心が満たされるモノが求められましたが、クルマでもドライブを楽しむなかで新しい自分を見つけたり、時間を忘れさせるような体験が求められているのではないか? そのために、どこまでも走れるようなタフさに加え、新しい価値として『上質な時間をゆっくり味わうこと』に注目したのです」

──新型はAピラーより後ろのボディが初代と共用されていますが、その上でフードをもち上げて全体を水平基調としたのはなぜでしょう?

「デザインコンセプトのスローには『大らかさ』という意味もあり、顔の厚みを増してサイドビューを水平に伸ばすことで、力強さやタフさを加えたんですね。同時に、ボクシーさを強めることで、先代の『カワイさ』から『カッコよさ』へのシフトも意図しました」

──ボクシーさという点では、新型は「角を丸めた四角」を全体のモチーフにしています。その意図は?

「まず、先代の『丸』のイメージから大きな変化を感じさせたい。そして、従来のアウトドア的なギアでなく、より普段使いを目指したSUVとして、親しみやすさのなかにもよりタフで逞しさを感じられるエッセンスを盛り込むことで、日常使いを犠牲にせずに本格SUVの雰囲気を感じられるモデルを目指しました。先代の『丸』は非常に好評でしたが、7年ぶりのモデルチェンジということで不安なく開発を進めることができました」

──その「丸めた四角」が反映されたフロントでは半円のライトが特徴的ですが、これは最近他車でもよく見られる表現ですね。

「たしかにトレンドではありますね。ここでも『丸』からの変化を意図しましたが、同時に『目』に表情を加えたかったこともあり、力強さを増したボディにふさわしい強い目力が表現できていると思います。じつはテールランプも先代より角張らせていて、サイドのキャラクターラインがより伸びやかに感じるよう工夫しているんですよ」

──シルバーのドットが配された、横長のグリルも先代からの大きな変更です。

「そこはコンセプトの『ユニーク』を意識し、先代の横フィンタイプとは異なるアイキャッチを狙ったところですが、シルバー部はあまり過度な表現にならないよう抑え気味にしています。エンブレムの下に突き出たブラック面は、じつはミリ波レーダーがあり機能的に必要な部分で、違和感がないようプロフィールはしっかり吟味しました」

──前後バンパーをボディ色としたのも大きな変更ですが、やはりカジュアルさより上質さを狙ったということでしょうか?

「そうですね。顔の厚みによる迫力やタフさに加え、質感を上げたいと考えました。ボディ色を増やすと乗用車感が出てSUVらしさは多少弱くなりますが、そこは質感を優先しています。さらに、ブラックのプロテクターとウォームシルバーのフォグランプ加飾がタフさと上質感のバランスを取っているんです」

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