
この記事をまとめると
■タクシー業界ではドライバー同士で使う専門用語が存在する
■昔から現在に至るまで使われている用語も少なくない
■ここ数年で新たに登場してきた隠語もある
タクシードライバーの間で使われる隠語とは
タクシーのドライバーは専門的な用語や隠語などを使ってコミュニケーションを取ることがあります。そこで今回は、タクシー業界で使われている代表的な用語や隠語などを紹介します。
タクシー業界で使われる専門用語たち
タクシー業界の隠語や専門的な用語などは、ドライバー同士のコミュニケーションや連絡をするときなど、さまざまな場面で使われます。
近年はアプリでの配車やタブレットを装備した車両が増えているため、無線で専門用語や隠語を使って連絡を取ることが減りつつあるものの、いまだにドライバー同士の会話ではざまざまな言葉が使われています。
今回は、いまも現場で使われている主な用語や隠語をいくつか紹介します。
【オバケ/ロング】
「オバケ」や「ロング」は、長距離の乗客のことです。
筆者がタクシードライバーをしていたとき、ドライバー仲間でも噂になるロングの乗客がいました。その乗客は、同じ曜日の同じ時間帯に同じ場所に現れる方で、運がよければ流しでも乗せることができるとのことでした。
残念ながら筆者は乗せることができませんでしたが、ドライバー同士で会話をしているとき、「昨日、あの場所でオバケが出た!」という話を聞いたことがあります。
【流し】
直前の「オバケ」の話のなかでも出てきた「流し」は、街なかを運転しながら乗客を探す営業方法のことです。ひたすら運転していれば簡単に乗客が見つかるのでは? と思うかもしれませんが、これが意外にも見つからない……。
流しで営業するときは、曜日、時間、その日に開催されるイベントなどを考慮して流す場所を決めると、乗客を乗せることができます。
【付け待ち】
運転しながら乗客を見つける「流し」とは別の営業方法が「付け待ち」です。付け待ちは、駅やホテルなど、タクシー乗り場がある場所で乗客がくるのを待つ営業方法となります。
付け待ちをするときは、待つ場所や順番など、細かなルールがあり、ルールを無視するとほかのドライバーから冷ややかな目で見られるだけでなく、ドライバー同士でバチバチやり合ってしまう事態に発展することもあります。
【明け番】
明け番は、乗務の翌日のことです。タクシードライバーのなかには、1回の乗務で2日ぶん働くという形態をとっている人もいます。2日ぶんまとめて働いた場合、翌日は2日ぶんの休み、つまり明け番になります。
【白タク】
近年一般化した「白タク」という言葉は、乗用車ナンバー(白のナンバープレート)でタクシー営業をすることを指します。
一般的なタクシーは緑ナンバーですが、違法タクシーは乗用車が付ける白ナンバーで営業しています。この白いナンバーを付けていることから「白タク」と呼ばれるようになりました。
いまも使われ続けているタクシーの業界用語
今回はタクシー業界で使われている専門的な用語や隠語の代表例を紹介しました。ここで紹介してきた言葉は、いまでも頻繁に使われることがある用語などです。
そのほかにも、タクシーならではの言葉はいくつもあるため、タクシーに乗車したときにドライバーにいろいろと話を聞いてみると面白い発見があるかもしれません。