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信号機の横にある「警察マークの箱」って何が入ってる? 要人の通行からマラソン大会まで使われる中身とは (2/2ページ)

信号機の横にある「警察マークの箱」って何が入ってる? 要人の通行からマラソン大会まで使われる中身とは

この記事をまとめると

■一部の信号機の周辺には警察のマークがついたスチール製の箱が設置されている

■箱の正体は「交通信号制御機」で赤信号や青信号のタイミングを制御できる

■要人輸送時やマラソン大会など信号の制御が必要な際に使われる設備だ

信号機の横にある箱の正体

 街なかを走っていると、信号機の柱のそばに警察のマークがついたスチール製の箱が設置されているのを見かけることがある。普段はなにげなく見過ごしてしまうが、時折、警察官がこの箱を開けてなにやら操作している光景に遭遇する。とくに海外要人が来日した際や、御料車が通過する際には、警察官がこの箱を操作すると、進行方向の信号が次々と青に変わり、交差する道路の信号はすべて赤になるという不思議な現象が起こる。この箱の正体は一体何なのだろうか。

<信号機を手動制御する“スチール箱”の正体>

 信号機の横に設置されている桜の代紋付きスチール箱の正式名称は「交通信号制御機」、交差点の信号機を制御する装置だ。中にはスイッチがあり、手動で信号を切り替えることが可能となっている。警察のシンボルマークである「桜の代紋」がついているのは、信号機が各都道府県警察の管轄だからである。

 通常、信号機は交通量の変化を車両感知器でモニターしたり、警察本部の交通管制センターから遠隔制御されたりしている。しかし、すべての信号をリアルタイムで遠隔制御することは現実的ではない。そのため、各交差点には現場で直接操作できる制御盤が設置されているのである。

 この制御機の内部には、信号の色を操作するためのスイッチや表示ランプ、通信機器、非常用電源などが収められている。警察官が操作している姿を見かけると「なにかトラブルか?」と感じるかもしれないが、実際には安全確保のための正規の手順に基づく行為である。一般の人が不用意に触ることは法律で禁止されており、施錠され厳重に管理されているのはそのためだ。

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