
この記事をまとめると
■栃木県宇都宮市の元採掘場を利用した大谷博物館は観光スポットとして人気がある
■デコトラの展示イベントが2025年7月25日~27日の3日間にわたって開催された
■近年世界的に評価されているデコトラ文化が継承されていくことを期待したい
元採掘場を利用した大胆なデコトライベントが開催
栃木県宇都宮市にある大谷資料館。知らなければ、「ああ、あのメジャーリーガーの……」と思うかもしれないが、彼とは何の関係もない。そもそも、読みが「オオタニ」ではなく「オオヤ」。同地一帯で採掘される「大谷石」の、地下に広がる元採掘場を利用した博物館なのだ。JR宇都宮駅からバスで西へ30分程度の山間にあり、観光スポットとして人気がある。
ここの地下採掘場(現在、この場所では採掘していない)は独特の神秘的な雰囲気があり、これまで数多くのメディアで取り上げられただけではなく、ドラマやCMなどのロケ地としても重宝されてきた。そういった場所に、ギンギンギラギラのド派手なデコトラの実物を展示するイベントが、2025年7月25日~27日の3日間にわたって開催されたのである。
これまで、デコトラ乗りやファン・マニアの間では、独自に「チャリティ撮影会」と呼ばれるイベントが行なわれてきているが、それに一般の人が参加・見学をするということはほとんどないのが実情。大谷資料館のような公共の場所で、大々的に多数の有名なデコトラが一堂に会するといった例は、これまでになかったことだ。すなわち、この催しは「世界初のデコトラ展」と呼ぶにふさわしいものなのである。
「大谷資料館」は地上にある入口を入って地下に降りるのだが、今回はそこに至る広場にも、日本最大級のクラブ「全国哥麿会」に所属する「美咲嬢III」と「竜神丸」という2台のデコトラが展示された。この2台は、キャビン部分の電飾・バンパー・フロントデッキ・サイドミラー・バイザーなどのきらびやかな飾りと、荷台部分に描かれたアートが圧巻で、まさに「ザ・デコトラ」といえる代表的な車両である。資料館に入場する前から登場した真打ちに、来場者の期待感が大きく膨らんだことは間違いない。