
この記事をまとめると
■ベルギーのイベント「ザウテ・グランプリ」で「カプリコーン01ザガート」が初公開された
■カプリコーン01ザガートはザガートが初めて手がけたハイパーカーだ
■スーパーチャージャー付きで900馬力を発揮するV8をミッドシップに搭載する
カプリコーングループ初の自社ブランド車
ベルギー屈指のビーチリゾート、クノック・ヘイストで行われる「ザウテ・グランプリ・カー・ウィーク」は、ヨーロッパを代表するヒストリックカーイベントのひとつとして、その名をエンスージアストに広く知られる存在だ。2025年でまだ16回目の開催と歴史は長くはないが、クラシックカーによるラリーのほかに、コンクールデレガンスやオークションなど、さまざまなプログラムが用意されることで、その注目度は年々高まりを見せている。
このザウテ・グランプリ・カー・ウィークで、今回一台のハイパーカーがワールドプレミアされた。それはドイツのデュッセルドルフに本社を置くエンジニアリング会社であるカプリコーンが、初の自社ブランド車として開発したモデル。
1933年に創業された同社は、現在では自動車や航空宇宙産業、あるいは医療向けの軽量部品専門サプライヤーとして、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアの4カ国に6つの生産拠点をもち、グループ全体では約500名の従業員を擁する企業にまで成長を遂げている。
カプリコーンによって「カプリコーン01ザガート」とネーミングされた新型ハイパーカーのボディは、その車名が物語るとおりイタリアのザガートによってデザインされたものだ。
1919年にウーゴ・ザガートによって設立されたザガートは、これまでにエレガントでかつ高性能なボディを数多く生み出してきたが、彼らがハイパーカーを手がけるのは、じつは今回が初めてのことになる。
デザインの基本コンセプトとして掲げられたのは、真のドライバーズカーのあるべき姿を具現化するとともに、数年後ではなく数十年という長い時間を経てもなお、その美しさを失わないということ。
実際のデザインプロセスには最新の流体力学解析データが駆使され、過激な造形のエアロデバイスを用いることなく、優秀な空力性能を実現することに成功した。左右のドアはガルウイング式で、ルーフにはザガート伝統のダブルバブルデザインが採用された。