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魅力的な「企画切符」でバスは存続できる! 収益性の厳しい路線バスの活路 (2/2ページ)

魅力的な「企画切符」でバスは存続できる! 収益性の厳しい路線バスの活路

この記事をまとめると

■かつての路線バスは紙の乗車券や回数券が当たり前であった

■今では電子決済が普及し都営バスにも電子式の1日乗車券が登場した

■便利である一方でバスマニア目線では紙のパスも残して欲しいとの声もある

路線バスの1日券にICパスが登場!

 昭和世代なら、路線バスの切符といえば紙の乗車券や回数券を思い浮かべるのではないだろうか。車内で車掌さんから購入し、はさみを入れてもらったものをなくさないように握りしめ、降車停留所でそれを渡して下車する……その際に交わすちょっとした挨拶が、バスに乗る楽しみになっていたことは間違いない。

 そもそも、路線バスの多くは運行区域が限られており、運行距離も長いわけではない。鉄道と違って、切符の種類が少なくて済むからワンマン化に際して、車掌業務の廃止と運賃支払いの簡素化は進めやすかったと思われる。今でも一部で紙の回数券は残っているようだが、多くは現金か電子決済に移行しているようだ。

 その電子決済もタッチ式のクレジットカードやQRコード決済の台頭で、過渡期にあるといわれている。電子決済そのものも、カード式からスマホ式(モバイル式)に移行が進められるなど変化をしてきている。交通系電子決済といえば、JR東日本が展開するSuicaが有名だが、ほかにも交通事業者などがそれぞれ発行しており、それらは交通系電子決済システムとして基本的な機能が共有されている。

 路線バスの多くは、利便性からこの交通系電子決済を採用しており、東京都営バスも同様だ。都バスには以前から観光利用などを目的とした1日乗車券があり、これには磁気券とSuica/PASMO券(モバイル式を含む)が存在する。今回、このモバイル式1日乗車券に、2025年7月19日~9月30日の期間限定で、「都営バスデジタル乗車券」が発売された。

 この切符は「1日乗車券」としての機能は従来のものと同様だが、都営交通沿線セレクトショップ「とえいろ(都営新宿線市ヶ谷駅構内)」で利用できる10%割引券がついてくる。さらに、抽選で「エコのる(公共交通機関の利用を促進し、環境負荷の低減を目指すプロジェクト)」の都営バスデジタル乗車券購入時に使用できる、200円引きクーポンコードが当たるという特典もあるのだ。

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