
この記事をまとめると
■日本の軽自動車や中古トラックなど旧車が新興国を中心に人気を拡大
■信頼性や耐久性に加えコスパの高さが評価され右ハンドル車も歓迎される
■国内で姿を消した車種も海外では現役として再評価されている
意外な車種が人気に
日本の軽自動車が世界中で人気沸騰中というニュース、何度かお伝えしていますが、じつは一般的な登録車や、商用車も以前にも増してグイグイ来ているようです。例によって、高い信頼性やパーツの手に入りやすさが評価されているのはもちろん、欧米各国の中古車に比べて割安感のある価格が新興国などでバカウケ。そんな海外で人気の高いクルマを調べていくと、意外なラインアップが仕上がりました。
ホンダN-BOX
軽自動車の本場である日本市場を席巻しているのですから、世界へ出ても勝負ができるのは当たり前っちゃ当たり前。なんですが、深堀していくと、値段のわりに装備がしっかりしている、エンジンをはじめとしたハードの信頼性はF1でもお馴染み。そして、それまで海外の方が見てきた軽自動車とはひと味違うトールボーイスタイルあたりが人気の秘密っぽいのです。
また、欧米の場合は新興国へ輸出される過走行のカッピカピな軽自動車でなく、新車登録から日の浅い好コンディションなタマが少なくないことも選ばれる理由でしょう。とりわけ右ハンドルのイギリスでは並行輸入業者が健闘しているらしく、売値は安くても120万円から。それでも、クラシックMINIのオーナーなんかは、壊れない・速い・安いと三拍子そろったN-BOXに乗り換えるケースが続出しているのだとか。
三菱キャンター
日本製トラックもまた海外では引っ張りだこなんですが、とくに人気が高いのが三菱キャンターの5代目。1985〜1993年にかけて販売されていたモデルですから、だいたい30年落ちモデルということに。
なんでも搭載されているディーゼルエンジンの耐久性や、整備のしやすい構造がウケているとかで、アフリカ諸国をはじめ中東あたりでは走行距離100万km越えの現役車両もザラにいるのだとか。昔のモデルとはいえ、補修パーツに関しては現役車両との互換性が高いとか、商用車ならではのアドバンテージも強みのひとつかと。
この海外人気に目を付けて、国内にもキャンターの買い取りを強化している業者さんもちらほら。どうやら、国内で30万〜40万kmを走った超ベテラン車だったとしても、あちらでは新車にほど近いプレミアム扱いとかなんとか。古いものでも大切にする精神は日本にもあったはずなんですが、さらに上を行くのが新興国のもったいない精神に違いありません。
