
この記事をまとめると
■ホンダからN-ONE e:が販売されBYDからも軽規格EVが発表された
■少しボディサイズを調整すると軽規格に収まるEVが中国市場には多い
■中国系メーカーは日本の軽自動車市場をターゲットにしつつある
さらに加熱する軽EV市場
2025年9月11日にホンダは軽自動車規格BEV(バッテリー電気自動車)となる、N-ONE e:を正式発売した。ホンダが発信したニュースリリースでは、航続距離295km(WLTCモード)を強めにアピールしていた。
中国BYDオートが日本国内にて2026年後半に、軽自動車規格のBEV投入を予定しているのはみなさんご承知のとおり。ジャパンモビリティショー開幕前にBYDディーラーへ行くと、セールススタッフが、すでに現車を見ているとして、噂の軽自動車規格BEVについて話してくれた。
航続距離は標準レンジとロングレンジがあるようで、航続距離はN-ONE e:プラスα程度となるようである。また、気になるフォルムに関しては「N-BOXに似ていた」とのことでもあった。なお、この軽自動車規格BEVはジャパンモビリティショーで「ラッコ」というモデル名で発表されたので、ご存知の人も多いだろう。
そもそも、軽自動車規格に限らずBEVにおいては、航続距離が長いほど、それがセールスポイントとなるようなのだが、軽自動車規格BEVでは、よりその傾向が顕在化しているようにも見える。筆者はその背景には日産サクラの存在があると考えている。
軽自動車規格BEVの先駆けとしてデビューしたのが、ご存じ日産サクラ。そのサクラの泣き所は航続距離が公称で180kmというところ。満充電で乗り出してしばらくすると充電を促す表示が計器盤に出てきた……なんていう話も聞いたことがある。販売する日産系正規ディーラーでも、「遠乗りは考えないでほしい」など、利用が限定されるクルマであるようなトークを、商談で展開しているのは筆者も実際に体験したことがある。
