
この記事をまとめると
■東京都内のタクシーは黒や紺色のボディカラーが増えつつある
■「東京四社カラー」と呼ばれた色はほぼ消滅した
■JPNタクシー導入時から黒か紺色がメインとなりフォーマルな場でも使いやすくなった
いつの間にかタクシーが黒ばかりに!?
東京都内を走るタクシーには、かつて黄色や緑などのカラフルな車両が多くありました。しかし、近年の東京都内のタクシーを見ると、ほとんどが黒か紺色です。これまでの定番であったカラフルなタクシーは、なぜあまり見なくなってしまったのでしょうか。
JPN TAXI(ジャパンタクシー)への入れ替えがきっかけで色も変わった
タクシー大手の日本交通によると、カラフルなボディカラーが特徴だったクラウンコンフォートから新たなタクシー車両であるJPN TAXI(ジャパンタクシー)への入れ替えに伴い、ボディカラーが黒や紺に変わったとのことです。
ちなみに、日本交通直営の事業所に在籍している車両は、2019年12月にクラウンコンフォートからJPN TAXI(ジャパンタクシー)への入れ替えが完了しています。
タクシー車両の入れ替えに伴い、長年親しまれてきた黄色い「東京四社カラー」のタクシー(屋根とボンネットに赤帯の入った仕様の車両も含む)はほぼ消滅することとなりました。
この「東京四社カラー」とは、東京都内の大手四社(国際自動車、帝都自動車交通、大和自動車交通、日本交通)が適正な営業を行い、かつ多くのユーザーに愛されるタクシーを具現化した車両として導入されたボディカラーです。
1963年に車体の色が統一され、黄色に赤のラインが入ったデザインは1969年から採用されてきました。ユーザーからは「安心のカラー」として親しまれてきましたが、JPN TAXI(ジャパンタクシー)への入れ替えに伴い、これまでの黄色い車両から黒または紺のボディカラーを採用したタクシーへ変わりました。
高級感や上質感を感じさせる色にしたい
そのほかにも、東京都内を走るタクシーのボディカラーが黒や紺になったのは、高級感や上質感を演出する効果があるというのも理由のひとつとして考えられます。
ホテルや空港など、高級な場所やラグジュアリーな空間に行く場合、景観を損なわないカラーのほうが好まれます。
たとえば、高級ホテルへの送迎やハイヤーなどでは、その場や雰囲気に合いやすい「黒」の車両を配車し、ベテランドライバーに運転させ、上質なサービスを提供するようタクシー会社が工夫することも珍しくありません。場所やシーンに合わせやすいボディカラーを増やすという意味でも、新しい車両に入れ替えると同時に、落ち着きのある黒や紺になったと考えられます。
今後は、大手タクシー会社のボディカラーは「黒」や「紺」が定番になり、この流れは全国に広がっていくでしょう。
