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ジャパンモビリティショーは大成功の陰にある「日本の頑張り」と「中国の失速」 (1/2ページ)

ジャパンモビリティショーは大成功の陰にある「日本の頑張り」と「中国の失速」

この記事をまとめると

■ジャパンモビリティショーの盛況が続いている

■一時期は中国の「車展」に推されていたが中国経済の失速などにより状況が変化

■中国ショーの外資撤退が進むなかで日本市場と日本車が再注目されている

リニューアルを図ったジャパンモビリティショーが好調

 奇数年で隔年開催されているジャパンモビリティショーが閉幕した。従来の東京モーターショーにエンターテイメント的要素を付加し、さらにジャパンモビリティショーへと改名してから、主に商用車を扱う「ビズウィーク」を含めると、2025年で3回目の開催となっている。

 一般的なモーターショーといえば、完成車メーカーが市販車をメインに車両展示を行い、さらに部品や用品関連のブースが併設されるぐらいのトレードショーになりがち。せいぜい試乗コーナーが用意されるだけなので、会場を訪れた家族連れを見ていると退屈そうな子どもを見かけることも多い。

 ジャパンモビリティショーは子どもたちでも十分楽しめるような出展内容となっているところが異なり、世界的に自動車ショーがオワコンといわれるなかでも、多くの来場者を迎え大きく盛り上がるなか閉幕している。

 ジャパンモビリティショーが世界的にも注目されたのは、主催者や出展者の努力の賜物ともいえるのだが、中国経済の低迷傾向が顕著になっていることも大きく影響しているものと考えている。

 筆者は、隔年開催される北京と上海、そして毎年広州で開催される「車展(オートショー)」を「中国三大オートショー」としている。筆者は2000年代前半ごろからこの三大オートショーへ出かけるようになったのだが、当時は日本のワイドショーなどのネタにもなっていたように、会場内はおもに中国メーカーによる日本車のコピー車で溢れていた。

 その後、中国の自動車産業も成長していき、やがてBEV(バッテリー電気自動車)に着目するようになると新車販売市場規模も世界一となり、中国の車展は世界の主要自動車メーカーが集結する世界最大クラスの開催規模となっていった。

 とくに上海や北京ショーでは、好調な中国経済もあり、欧米や日韓メーカーも中国のオートショーで「全球首発(ワールドプレミア/世界初公開)」モデルを積極的に用意するようになった。そのなかでも広州ショーはワールドプレミアもほとんどなくのんびりと開催してきたのだが、その広州ショーでもやがて世界初公開モデルが目立つようになっていった。

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