
この記事をまとめると
■30年後のクルマ社会にはどのような変化が起きているのか予想
■30年後は自動運転やEV化が進み旧車の走行環境や税制はさらに厳しくなると予測される
■人口減と需要変化により免許制度やクルマ文化そのものが大きく変質するだろう
クルマ社会そのものの形態が変化
年の瀬を迎えると、来年はどんな年になるとか、来年こそゴールド免許などと目標を立てたりしがち。ですが、一気に30年後となると目標どころか予想もつきません。クルマ文化を30年前から振り返ってみても、GT-Rが高騰したり、トヨタ2000GTが1億を超えるなど誰が予想したでしょう。そこで、これら爆上がりのプレミアカーをはじめとした、クルマ文化の30年後を適当に占ってみようかと。
爆上がりプレミアムカーの行く末
GT-Rや2000GTといったわかりやすいモデルだけでなく、ちょっとした旧車、すなわちソアラとかZなどなど、現在は軒並みプレミアプライスとなっていることご承知のとおり。ですが、こうした高騰を下支えしているのは、若年層でなく当時を知っている年代、昭和生まれがほとんど。
もちろん、若者だって80スープラや初代ハチロクの虜になっている方もいるのでしょうが、やっぱり経済力がついてこないでしょうし、マンガやアニメに登場しなかった旧車には見向きもしないはず。苦労して新車を手に入れて、愛情を込めて走らせ、改造してきた現役世代とは価値の重さが違います。
すると、高騰しつづけるかに見えるプレミアカーはいつしか高止まりして、ショップや個人オーナーのもとで「塩漬け」となる公算大。つまりは、何年も何十年も放置プレイとなるわけで、いくら「たまにエンジンかけてます」といっても不調をきたすか、朽ちていくことは確かではないでしょうか。
30年後の交通環境
いまから30年も経てば、クルマをとりまく環境は激変していることでしょう。EVはより幅を利かせるようになり、また代替燃料にしても本格的に普及するはず。さらに、自動運転だっていまとは比べものにならないほど進化していること間違いありません。
そして、なんらかの法規制が整えられ、古いガソリン車が道路を走れるチャンスは激減するはず。たとえば、新車登録から10年が過ぎたクルマの税金が不当なまでに値上げされているのと同様、懲罰的な税金や規制によって、「実質的に乗れない」ことも覚悟すべきでしょう。
一方で、そうした古いクルマ向けのサーキットや「特区」のようなものが用意される場合もあるはず。しかしながら、ここにはお決まりの「騒音規制」やら「ゴールド免許保持者に限る」といった意地悪が課されてしまうのではないでしょうか。
いうまでもなく、暴走族や旧車会への対策で、特区を走れるのは「1.5リッター以下、無改造」とか「ハイブリッド車のみ」はたまた「速度規制50km/h以下」などと、どこが面白いんじゃ! となること請け合いです。
