
この記事をまとめると
■さまざまな施設の駐車場に身体障がい者用のスペースが用意されている
■車椅子ユーザー以外の障がい者も利用できる
■高速道路のSA/PAにはバス優先(専用)駐車枠も用意されている
車椅子スペースの正しい使い方とは
自動車を所有するドライバーであれば、誰もがコンビニエンスストアやスーパーマーケットを利用したことがあるだろう。その際に、車椅子のマークが描かれた駐車スペースを目にするが、それは多分に洩れず身体障がい者専用のスペースを意味している。
車椅子を必要とする人は乗り降りの際にスペースが必要となるため、通常の駐車枠より広めに設定されているのがほとんどだ。そんな身体障がい者専用のスペースは車椅子のマークが掲げられた自動車が駐車すべき場所なのであるが、ときには健常者にしか見えない者が我が物顔で使用しているのを目にすることがある。
いったい、身体障がい者専用の駐車スペースはどのような人が駐車すべき場所なのだろうか。
車椅子マークは、「国際シンボルマーク」という正式名称をもっている。このマークには「障がい者が利用できる建築物、施設であることを明確に示す世界共通のシンボルマーク」という意味があるのだ。車椅子のマークであるため車椅子の人のための施設や設備だと誤解されることもあるかと思うが、すべての障がい者が利用できるスペースとなっている。そんな車椅子が描かれた駐車スペースは「パーキングサミット」や「思いやり駐車場」と名付けられている。
障がい者のために設けられたスペースであるにもかかわらず、健常者がそこに駐車するという問題が数多く発生しているようであるが、それはもちろんご法度。歩行が困難と認められる障がい者や介護が必要な高齢者、妊産婦、けが人などは利用証を交付してもらえるため、是非とも申請することをおすすめしたい。
とはいえ、健常者が不正に駐車したとしても、それを罰する法律上の規制はない。しかし、違反にならなければよいという身勝手な理屈で駐車してしまうのは、ドライバーとして、人としてあるまじき行為である。総務省の資料によれば、95%の障がい者が一般車が駐車していて困った経験をもつという。一度でもそのような経験をおもちの人は、とても恥ずべき行為であることを自覚していただきたい。
そんな障がい者専用の駐車スペースは、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにも設置されている。また、バス優先(専用)駐車枠が用意されている場所も多い。誘導員がいる場合はその指示に従って駐車すればいいのだが、そのような優先枠や専用枠に無関係な車両を駐車してしまうことは、大きな迷惑になるのは述べるまでもない。
必要だからこそ準備されている専用、および優先エリア。その場所がなければ困る人がいることを忘れることなく、快適で気もちのいいドライブを心がけていただけたらと願う。
