
この記事をまとめると
■トラックドライバーはかつてクルマに乗ってしまえば自由な仕事だった
■最近ではデジタコやカメラで監視されることが多い
■あまりの窮屈さからトラックドライバーが数を減らしているという背景もある
トラックドライバーはいまでは窮屈な仕事に
毎朝満員電車に揺られながら出社し、会社では上司や部下の顔色を伺いながら仕事に精を出す。そんなサラリーマンのような窮屈な暮らしを好まない人間は、世のなかにごまんと存在するだろう。なかでも集団行動が苦手な人たちは、少人数で働ける職場やトラックドライバーの世界を選択する傾向が強い。しかし、そんなトラックドライバーの世界も大きな変化を遂げてきた。なかには、サラリーマンより規則が厳しく管理されている会社も現れてきたのである。
ひと昔前の現場では、荷物を積み込んで出発してしまえば、トラックの車内は自分だけの空間であった。タバコを吸おうがコーヒーを飲もうが、好みの音楽を聞こうが運転中は自由だったのだ。しかし現在では、タバコはおろか、走行中に運転操作以外の行動を禁止する会社も少なくない。それはもちろん安全運転に徹したものであるため、わざわざに否定することではないのだが……。
それなのに、なぜそれを記したかといえば、そのような行為を会社が「どのようにして把握しているか」という部分。近年ではドライブレコーダーの装着が当たり前のようになっているが、運転手の様子も車内カメラでバッチリと記録されているのだ。いつ見られているかわからないような車内で休憩や仮眠をとるドライバーは、果たして本当に休息がとれているのだろうか。
そんなドライブレコーダーに加えて、速度や停車時間などが細かに記録されるデジタルタコグラフも普及している。そう、徹底した管理体制が敷かれているのだ。トラックは会社の所有物であり、有事の際には会社が責任を負わなければならない。それゆえにドライバーの様子を逐一確認するのはもっともなことであるのだが、そこまで監視されているなかでハンドルを握るドライバーからすれば、とても窮屈に感じられてならないだろう。
