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カスハラもないし外国語対応もなし! 厳しい路線バスドライバーはちょっと……な大型二種保有者は「企業送迎バス」に注目 (2/2ページ)

カスハラもないし外国語対応もなし! 厳しい路線バスドライバーはちょっと……な大型二種保有者は「企業送迎バス」に注目

この記事をまとめると

■年末年始の特別ダイヤは本数削減が顕著だが最低限の公共交通維持への努力が見て取れる

■バス運転士不足の背景には免許制度や労働環境、収入構造など複合的な要因が存在

■路線や貸切に代わり企業送迎バスが安定した職場として注目を集めている

運転士不足と利用者減少が浮き彫りになっている路線バス

 2025年末に、自宅最寄りを走っている路線バスのバス停に年末年始のダイヤが掲示されていた。2025年12月31日から2026年1月3日までの間、特別編成ダイヤで運行されるとのことであった。基本的に鉄道に沿って走る県道にて運行しており、朝夕のほかは利用者がそれほど多くないことや、道路渋滞が激しく遅延運行が常態化しており、始発停留所での定刻発車のための時間調整が必要なこともあり、運行本数は多くて1時間に3本ほどとなり、多くは1時間2本となっている。

 普段の朝一番の始発バスは平日で午前6時台となり、最終発車は22時台となっている。ところが年末年始の特別ダイヤでは始発バスが7時台、最終バスが19時台となり、その間は1時間に1本が運行されることになっていた。

 とはいえ、慢性的なバス運転士不足、そしてそのなかでの働き方改革、さらに歯止めの利かないバス利用者の減少などを考えれば、最低限といえど年末年始の公共移動手段を確保してくれたことに感謝しなければならない。

 バスと同じく運転士を十分確保できていないとされるのがタクシーであるが、東京23区では年収1000万円もそれほど珍しくなく、東京隣接県で中規模の鉄道駅を中心に営業するタクシー事業者の運転士でも年収650万円あたりが平均とされ、年金を受給しながら運転士をしているひとは、月の半ばを過ぎてさらにタクシーに乗ろうとすると年金支給額が減額対象となるほどの稼ぎになってしまうので、月末はタクシーに乗ることができないということが発生するなど、収入面では改善傾向にあり、バス運転士よりはいまではタクシー運転士は集まりやすくなっているようである。

 バス運転士がなかなか集まらない背景はいくつかある。まずは大型二種免許取得のハードルがまだ高いこと、車庫によっては施設面で女性運転士を受け入れる体制が不十分で雇用が難しい、タクシーのような歩合の厚い給与体系ではない、乗車人数が多いのでカスタマーハラスメントを受ける頻度が多い、外国人の乗客が増え語学力が必要となったなど、挙げ出したらキリがないほどある。

 女性運転士については、一般路線バスでは環境が整えば積極採用に動き出す事業者もあるようだが、貸切(観光)バスとなると宿泊を伴う乗務、つまり観光地などでの宿泊が発生する乗務もあったりするので、採用自体の難しさがあるようだ。

 そのなかで「知るひとぞ知る」でいま注目されているのが、最寄り駅からの企業送迎や、遊戯施設などとの間を結ぶ送迎バスの運転士である。ここ最近は郊外のバイパスや高速道路インターチェンジ近くに巨大な物流倉庫が全国各地で建設されている。

 トラックへの利便性を重視した立地となるので、郊外で周囲の人家は少なくそもそも路線バスは通っていない地域がほとんどといっていいだろう。そうなると、各物流倉庫を運営する企業が最寄り駅と当該施設間を従業員送迎用に送迎バスを運行することとなり、地域にもよるのだがこのような送迎バスの需要は増えている。

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