
この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツGLEに装備を最適化して価格を抑えた新グレード「CORE」が登場
■直6ディーゼル+ISGというパワートレインとAIRMATICによる走りの質は不変
■「CORE」はGLEという上級SUVを「手が届く現実」に引き寄せた仕様といえる
快適性はそのままに過剰装備を抑えたお買い得仕様の「CORE」
メルセデス・ベンツのハイエンドSUVであるGLEに新グレード「CORE」が登場した。同シリーズの価値を支える要素である走りと快適性を残しつつ、内外装・装備の組み合わせを整理して戦略的な価格を実現する、本質回帰に取り組んだものである。
メルセデス・ベンツが近年展開してきた装備最適化の流れを、GLEの主力パワートレインであるディーゼルエンジン搭載の450 dにも適用したのが試乗車グレードだ。メーカー発表でも「装備を厳選し戦略的価格を実現したGLE Coreを追加」と明確に位置づけられている。
ボディ寸法は全長4925mm×全幅2020mm×全高1780mm、ホイールベース2995mm。車格は紛れもなく上級SUVであり、市街地では車幅2020mmが最初の関門になる。最小回転半径は5.6mで、数値自体はこのクラスとして標準的だが、狭い交差点や立体駐車場の取りまわしでは数値より予想以上に扱いやすく、大きさを感じさせない。ここで効いてくるのが、低速域でのパワートレイン制御とサスペンションのしつけである。
搭載されるのは3リッター(2988cc)直列6気筒ディーゼルターボエンジンで、最高出力270kW(367馬力)/4000rpm、最大トルク750N・m/1350〜2800rpm。ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)は最高出力15kW、最大トルク200N・mで、発進直後のタイムラグやトルク立ち上がりを埋める役割を担っている。
市街地走行でもっとも印象的なのは、アクセル開度が小さい領域でのトルクのピックアップがレスポンスよく、しかし過剰にはならずドライバビリティに優れている点だ。ディーゼルの高トルクはとかく踏み始めで姿勢変化を誘発しやすいが、ISGが微小トルクを先まわりして与えることで、エンジン回転の上昇を待たずに車体がスッと前へ出る。
結果として、信号停止からの発進や右左折の繰り返しでも、ドライバーの足首の動きが小さく済み、同乗者に伝わる縦揺れのピッチング変動も押さえ込まれている。この乗り味の味付けが、歴代メルセデス・ベンツ車のもつ質感の土台となって継承されている部分だ。
トランスミッションは電子制御9速AT。市街地での評価軸は変速回数の多さではなく、低速でのシフト選択とロックアップの繋ぎ方にある。
450 d Coreは、速度が乗らない低速の市街地場面でも過剰な変速を行わず、ギクシャク感を出さない。直6のシリンダーレイアウトでディーゼル特有の脈動を遮断しながら、必要なだけトルクを引き出す。重量級(車両重量2480kg)であることを忘れさせる軽快感を加減速では引き出し、ハンドリングでは重量をタイヤ輪荷重としてしっかり加え、路面に粘り着かせるように変換していくタイプの上質さを感じさせてくれるのだ。
