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ポイント目当てに混雑時のバス利用を避ける! 神戸市の取り組みが「バスの定時運行」に効果を発揮

ポイント目当てに混雑時のバス利用を避ける! 神戸市の取り組みが「バスの定時運行」に効果を発揮

この記事をまとめると

■路線バスは渋滞や乗客が集中することにより遅延することが多い

■神戸市ではデジタルサービスを導入し遅延解消を目指している

■オフピーク乗車を行うことでインセンティブが支払われる仕組みだ

利用客へのサービスで路線バスの遅延を解消

 大都市の中心部などで、路線バスの運行を悩ませているのが渋滞だ。わが国の路線バスは緻密なダイヤが組まれており、それに従って運行されている。バスが停車する各停留所には時刻表が掲出されていて、乗客はその分刻みで表示されている時間を目安にバスを利用する。鉄道ほどではないにせよ、その時刻には高い正確性が求められているのだ。

 ところが、路線によっては定刻にバスが現れないなどという時間帯が存在する。その原因のほとんどが、渋滞や乗降客が集中することによる遅延だ。これは仕方のないことではあるが、急いでいる利用者からすれば面白いことではない。結果的に、クレームや客離れに結びついてしまうこともあるのだ。

 そこで、各事業者はダイヤの工夫や増発などといった対策のほか、国・自治体・警察などに協力を仰いで優先レーンや、信号調整などの対策を行なうところもある。しかし、地域によってはそういったことができる環境にない場合もあり、八方ふさがりになることも少なくない。

 神戸市も長年、市の中心部を走る国道2号線で同様の問題を抱えており、その対策に頭を悩ませていた。そこで今回デジタルサービスを導入し、これらの問題を解決する取り組みを始めたのである。このプロジェクトには神戸市のほか、データインフォームドを推進するギックス、デジタルサービスのOSを提供するBIPROGYと三井不動産、デジタルサービスを運営するUDCKタウンマネジメントが参加している。

 活用するデジタルサービスは、都市OS「スマートライフパス」と「Dot to Dot」だ。すでに千葉県・静岡県・愛知県・熊本県で利用実績がある。地域の暮らしを便利でお得にするためのデジタルサービスで、その内容は地域ごとに異なっている。神戸市で実施するのは、「神戸GPSスタンプラリー」だ。実施期間は2025年10月27日~12月25日。神戸市に居住している18歳以上の市民が対象で、スマートライフパスに登録すれば参加することができる。

 具体的にはスマートライフパスに登録した利用者が、積極的に鉄道利用やバス乗車の時間帯変更(オフピーク乗車)を行う。それをGPSのチェックイン機能で把握して、インセンティブを付与するわけだ。このインセンティブは「Dot to Dot」を通じて実績が連携され、「スマートライフパス」のポイントが付与される。このポイントは、三井ショッピングパークポイントに交換して買い物に利用することができるのだ。

 2025年5月12日~7月11日には今回の施策に先立って、スタンプラリーを使用したインセンティブ付与により、バス利用者が渋滞緩和につながる行動をとるか否かについて、事前検証が行われている。結果、電車を利用した移動頻度が向上するといった効果がみられた。

 さらに、1度インセンティブを付与すれば後にその水準を下げたとしても、効果が継続されることが確認されている。すなわち、初期段階で利用者に適切な動機づけを行うことで、行動の定着が図れるということだ。今後、神戸市ではこれらのデータを参考にして、バス路線の見直しや新たな施策を行なうなどして、公共交通運行の適正化を図っていく予定だという。

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