
この記事をまとめると
■新型Sクラスは全構成部品の50%以上が見直され外観から中身まで大規模な改良を受けた
■MB.OSとAI活用の運転支援によって市街地自律走行まで視野に入れた先進技術を備える
■パワートレインも刷新されクラスのベンチマークとなること間違いなしの1台だ
ラグジュアリーサルーンの基準を塗り替える大規模進化
1886年のカール・ベンツによる自動車発明から140年、メルセデス・ベンツ Sクラスが単一世代内では史上最大規模となる改良を受けた。世界でもっとも売れているラグジュアリーサルーンとしてセグメントのベンチマークであり続けるため、全構成部品の50%以上、約2700点のコンポーネントが新規開発または再設計された。
新型Sクラスのもっともアイコニックな変更点は、オプションで選択可能な自発光式のスリーポインテッド・スターのボンネットマスコットに代表されるフロントマスクだろう。グリルは従来比約20%拡大され、再設計された立体的なクロームスターがアクセントを添える。
クラスター内に表現されたスリーポインテッドスターのシグネチャーが目立つ新型DIGITAL LIGHT ツインスターヘッドライトは、革新的なマイクロLED技術を採用し、高解像度照明フィールドを約40%拡大。ULTRA RANGE ハイビームは最大600メートル、サッカーフィールド約6面分の到達距離を実現する。
リヤには新デザインのテールランプが配され、こちらも3つのクローム枠付きスリーポインテッドスターのシグネチャーがSクラスのアイデンティティを強調する。
新型Sクラスの中核を成すのは、専用設計されたメルセデス・ベンツ オペレーティングシステム(MB.OS)だ。このコンピューターは、運転支援からインフォテインメント、走行性能まで、すべてのドメインを統合し、より高速な処理、より大きな演算能力、そして深く統合された体験を提供する。
MB.OSはメルセデス・ベンツ インテリジェント クラウドと接続され、多数の車両機能に対するOTAアップデートを可能にする。これにより、Sクラスは常に最新のデジタル機能を維持し続けるという。
そのデジタル機能でもっとも重要なパートが、運転支援システムの数々だろう。新型Sクラスには、10台の外部カメラ、5台のレーダーセンサー、12台の超音波センサーという広範なセンサー群が標準装備される。これらはコンピュータと連携し、AIアルゴリズムが大量のフリートデータから訓練された情報を用いて周囲の交通状況を理解する。
標準装備のMB.DRIVE ASSISTには、ステアリングアシスト付きディストロニック、レーンチェンジアシストなどが含まれる。さらにオプションのMB.DRIVE ASSIST PROは、信号や一時停止標識での自動ブレーキなど、強化された支援機能を提供する。
特筆すべきは、MB.DRIVE ASSIST PROが混雑した都市部交通においてもシームレスなポイント・トゥ・ポイント走行を可能にする点だろう。つまり、駐車場から目的地までの走行、市街地の交差点通過、右左折、信号の順守といった市街地での自律走行が可能となるのだ。この機能は中国で発売と同時に利用可能となり、欧州などの市場では法規制が整い次第導入される見込みとなっている。
新型Sクラスには、MB.OSを基盤とする第4世代MBUXが搭載される。標準装備のMBUX スーパースクリーンは、14.4インチの中央ディスプレイと12.3インチの助手席ディスプレイを連続したガラス面の下に統合されたビジュアルユニットを形成する。
MBUXサラウンドナビゲーションは、Googleマップをベースとした新しいナビゲーション体験を実現。運転支援ビューと車両周囲の3D表示をシームレスに統合し、リアルタイムのルーティングをドライバーディスプレイに表示される。ChatGPT4o、Google Geminiといった複数のAIモデルを統合した新しいデジタルコンパニオン「Hey Mercedes」が備わることも見逃せない。
