
この記事をまとめると
■カヤバが減衰力をアプリで自在に調整できる新システム「ActRide」を発表した
■乗り心地と操縦性を独立して調整することができるのが「ActRide」の特徴だ
■まずはハイエース用から始めて段階的に車種展開を拡大する予定だ
スマホアプリで乗り心地調整
カヤバは1月6日、スマホのアプリで減衰力調整が可能な新システム「ActRide」を発表した。それに伴い、報道陣向けの商品説明会が1月29日に都内で開催されたので、カヤバの技術者から商品の詳細についてレクチャーを受けた。
キャッチコピーは「スマホで、自由に、走り出そう。」
システム構成は、ソレノイドバルブを持つショックアブソーバーに対して、クルマ側にクルマの挙動から最適な減衰力を算出する。そのデータに対して、スマホのアプリをBluetooth通信してユーザーが自在に変更できるというものだ。
自動車メーカーが企画し、メーカー工場で生産される量産車では、近年、ドライブモードを設定できるモデルが増えている。調整される技術要素は、アクセル操作に対するエンジンやモーターの出力やレスポンスの変更、パワーステアリング制御の変更、四輪駆動の前後トルク配分制御などのほか、上級モデルではサスペンションのセッティングも変更可能な場合もある。
「ActRide」は、こうした量産車向けの最新技術から、ショックアブソーバーの調整をアフターマーケット向けに商品企画したものだ。機能としては、ノーマルモード、コンフォートモード、スポーツモードのほか、ユーザーがカスタムできる3つのモードを含めた6モードから選ぶことができる。
カスタムモードについては、フロントとリヤの「ベース減衰」を決めたあと、乗り心地制御、操縦性制御、車速連携などのオートモードと連動して、合計5つのパラメーターから自分の好みでカスタマイズできる。
見方を変えると、コントローラーのセンサーが検出したクルマの挙動をリアルタイムで可視化することができるということ。そうした数値を確認して、新たにカスタマイズをし直すことも、クルマの走りを仕上げる楽しい時間になるだろう。
その上で、ActRideの特徴は、乗り心地と操縦性を独立して調整することが可能な点だ。具体的には、なめらかな路面では操縦性を重視した制御で走っていて、路面の凹凸を検知すると自動で乗り心地重視の制御に切り替わる。
ActRide第一弾は、トヨタ「ハイエース/レジアスエース(200系)」向けを市場に投入。
ハイエースは物流用の配送車、建設や電気・水道工事などの自営業向け商用車、そしてバンコン系のキャンピングカーなど、さまざまな用途で活用されているベストセラーだ。ユースケースが多く、かつ乗り心地の改善を期待するユーザーが多いというクルマの商品性から、AdtRideの需要は高いとカヤバは考えたというわけだ。価格は、2WD・4WDともに税込26万9500円。今後、段階的に車種展開を拡大する予定だ。
なお、数カ月後を目処にActRideを装着したデモカー試乗会が行われる計画で、その際は乗り心地や操作性について詳しくレポートしたい。
