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日本には合わなそうな大型ピックアップ「フォードF-150」を日本政府は本当に買うのか?

日本には合わなそうな大型ピックアップ「フォードF-150」を日本政府は本当に買うのか?

この記事をまとめると

■日本政府がフォードF-150の購入を検討しているとの報道があった

フォードF-150購入の背景にあるのは日米通商交渉だ

■非関税障壁への対応によってアメリカから日本への新車輸入が活性化するかもしれない

日本政府は本当にフォードF-150を購入するのか?

 日本政府がアメ車購入を検討。2025年10月、メディアが一斉に報じた。車種は、フォードのフルサイズピックアップトラック「F-150」だ。F-150といえば、アメリカの乗用・商用車のベストセラーとして日本でも知られている。

 時計の針を戻すと、1990年代半ばにアメリカではピックアップトラックと、それをベースとするSUVの人気が急上昇した。本来、ピックアップトラックは建設、電気工事、そして庭師などが使う商用車として重宝されてきたが、「タフさ」を求めるライフスタイルとして一般家庭で乗用車として購入するのがトレンドになったのだ。

 そんなピックアップトラックの代表格であるF-150を、日本政府がなぜいま、購入を検討する必要があるのか。

 背景にあるのは、日米通商交渉だ。いわゆるトランプ関税で、アメリカに輸入する日本車に対して、2025年春にはそれまでの基本税率である2.5%に追加25%で合計27.5%が適用された。これについて自動車産業界は日本政府に「業界全体の死活問題だ」として関税率の早期引き下げを要望してきた。

 その後、米ワシントンDCでの数度の交渉を経て最終的に合計15%で合意するに至った。ただし、この合意は「日本とのディール(取引)」が前提であり、ディールの内容はさまざまある

 たとえば、日本からアメリカに対する5500億ドル(1ドル159円換算で87兆4500億円)の投資だ。これはITやエネルギー関連産業が主体であり、自動車産業はメーカーが個別に投資をする形となっている。

 そのほか、日本における非関税障壁についてもアメリカは懸念を示してきた。具体的には、アメ車の輸入に対して、法規対応などでコストと期間がかかる点などを指摘している。

 この非関税障壁への対応(=規制緩和)によって、アメリカから日本への新車輸入が活性化する呼び水として、日本政府がアメ車購入を検討という報道になったといえるだろう。

 そうしたなか、国内モータースポーツのスーパー耐久シリーズ2025最終戦が行われた富士スピードウェイでは、アメリカンモータースポーツの象徴であるNASCARマシンのデモランを実施。その際、トヨタの豊田章男会長とジョージ・グラス駐日米国大使が、フォード「F-150」に同乗してNASCARマシンを先導した。

 果たして、日本政府は本当にフォードF-150を購入するのか。今後の動向を注視していきたい。

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