
この記事をまとめると
■新型ハイラックスは2.8リッター化や新装備で中身を大きく進化させた
■走破性は拮抗するが駆動方式ではライバルのトライトンに強みがある
■日本ではデザインの差が選択を左右しそうだ
決め手は「見た目の世界観」!?
少し前まで新車で買えなかったピックアップのカテゴリーに、トヨタ・ハイラックスがタイからの輸入車として復活したのは2017年。6年後には三菱トライトンもタイから再上陸して、ひさしぶりに2車種を比較できるようになった。しかしそれも束の間、2025年になるとハイラックスが販売休止となってしまった。
その謎が解けたのが昨年11月だった。タイで9代目となる新型ハイラックスが発表され、今月開催された東京オートサロンでは、タイにあるトヨタカスタマイジング&ディベロップメントの子会社、TCD ASIA がカスタムモデルをもち込んだ。
日本向けハイラックスは今年の年央にディーゼル仕様を導入予定とニュースリリースにも記されていて、国内向けサイトにも予告ページがアップされているが、すでにタイでは新型のカタログページもあるので、これらの情報をもとにトライトンとの仮想比較をしてみた。
新型ハイラックスのボディサイズは全長5320mm、全幅1855mm、全高1800mm、ホイールベース3085mm。先代と比べて20mm短いだけで、あとは同一だ。
トライトンは5360mm×1930mm×1815mm、ホイールベース3130mmとさらに大柄。といっても日本では、全長5mを超えればどちらも「デカい」と感じる人がほとんどだろう。
新型ハイラックスはメカニズムにもトピックがある。ひとつはディーゼルエンジンが2.4リッターから2.8リッターの4気筒ターボになったこと。ランドクルーザーの70や250と基本的に同じユニットだ。204馬力の最高出力はトライトンと同じだが、500Nmの最大トルクは30Nm上まわる。ATは6速のままだが、余裕はプラスされるはずだ。
もうひとつはランドクルーザー250/300などに採用されているオフロードモード、マルチテレインセレクトを新採用したこと。ダート/サンド/マッド/ロック/ディープスノーを切り替え可能になっている。トライトンにもノーマル/エコ/グラベル/スノー/マッド/サンド/ロックの7種類を切り替えられるドライブモードがあるので、ハイラックスが追いついたといえる。
ただし、新型ハイラックスの駆動方式は、2H/4H/4Lを切り替えるパートタイム式のまま。トルセン式センターデフを備えることで、2H/4H/4HLc/4LLcとセンターデフのフリーとロックが選べるトライトンにアドバンテージがある。
そしてスタイリング。ハイラックスは大きなグリルを捨て、新型RAV4にも通じるスマートな顔つきになった。ピックアップを日常的に乗るタイでは歓迎されるかもしれない。しかし我が国では、非日常を楽しむ乗り物と考える人がほとんど。ジムニーやランドクルーザー70が注目されているのも、そういう気もちでヨンクを求める人が多いからだろう。なので、トライトンのゴツゴツした見た目は、新型ハイラックス登場後も一定の支持を受けるのではないかと思っている。
