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ここの職場ツラすぎる……は運輸業界あるある! 人材不足解消のために国土交通省が進める「働きやすい職場」認証制度とは

ここの職場ツラすぎる……は運輸業界あるある! 人材不足解消のために国土交通省が進める「働きやすい職場」認証制度とは

この記事をまとめると

■物流業界では人手不足が深刻だ

■人が集まらない理由は職場環境の悪化が原因とされている

■国土交通省は「働きやすい職場認証制度」を設け職場環境の可視化に努めている

働きやすい職場を可視化

「物流の2024年問題」以来、残業時間が大幅に制限されることになって、トラック・バス・タクシーの運転手不足が深刻化している。もともと、ラクではない職場といったイメージがあり、従来からリクルートには苦労しているといわれているようだ。とはいえ、いずれも人々の暮らしを支えるインフラにかかわる仕事。人手不足だから、運行しないというわけにはいかないのだ。

 ではなぜ、運転手に応募する人が少ないのであろうか。一概にはいえないが、主に以下のような理由があると思われる。

・労働時間が長い・不規則

・労働に対して賃金が低い

・労働環境が過酷(休憩や休みがとりにくいなど)

・とくに女性のための設備が未整備(トイレ・ロッカー・シャワー・仮眠室など)

 こういった問題を各事業者ではある程度認識しているものの、その改善には踏み出せていない。そこで、国土交通省は「働きやすい職場認証制度」を創設し、事業者が職場環境改善に積極的に取り組んでいることを「見える化」することで、運輸事業に求職者の興味を引き人材確保を支援しようと考えた。

 申請は各事業者が、窓口となる一般財団法人日本海事協会に行う。これを受けて、同協会が審査・認証をするのである。主な審査基準は、

・法令の順守

・労働時間や休日取得の状況

・トライバーの心身の健康

・安心して働ける安定した職場

・ 多様な人材の確保と育成

 などといったことである。認証は1つ星から3つ星まで3段階あり、順番に取得する。3つ星を取得すれば、働きやすいベストな職場として、国からお墨付きをもらったに等しいのだ。

 事業者は認証を受けることで、採用強化・人材定着・企業価値の向上といったメリットがある。この制度は2020年度から始まり、2023年度には最初の3つ星事業者が44社誕生した。ちなみに、同年には新たに1つ星事業者が628社、2つ星事業者が206社認証されており、累計では事業者が3735社、事業所は1万1028カ所になる。

 職場認証制度のホームページでは、成功事例のリポートが公開されている。それによると、キャリアカードライバーとして就職した女性の場合、女性用のトイレが整備されていることや、仕事と家庭の両立がしやすい勤務体制(夜勤や長距離運転なし)、働き方と健康(残業が少なく、18時退勤)に留意されている点などを、働きやすいポイントとして挙げている。

 また、別の運送事業者の女性ドライバーは、荷物の積み降ろしにフォークリフトを使用することや、通信型ドライブレコーダーの映像分析から、運転を平等に評価する制度に魅力を感じているそうだ。観光バスの運転手になった男性の場合は、業務マニュアルがスマホで見られたり、AIカーナビが導入されていたりなどといったことが、働きやすさにつながっているという。

 このように、認証制度は導入からすでに6年ほど経過して相応の成果を出しているものの、その知名度はあまり高いとはいえない。そこで一例として、京成バス主催の「お客様感謝フェスティバル2025」にブースを出展し、紹介ポスターを展示して啓蒙を図ったのだ。ブースには約600人が立ち寄り、うち81人がアンケートに回答した。それによると、制度や制度を表すマークの認知はまだそれほど高くはないので、それらの理解を広める活動を進めていくとのだ。職場環境がよくなり、就労者が増えることが期待されている。

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