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もう優秀な外国人に頼るほかない! いま運輸業界で期待される「特定技能」による外国人プロドライバーの現状

もう優秀な外国人に頼るほかない! いま運輸業界で期待される「特定技能」による外国人プロドライバーの現状

この記事をまとめると

■在留資格として「特定技能」が追加され外国人も運転手の職に就くことが可能になった

■「特定技能」は労働力として期待されている資格だから一定の能力が条件になる

■優秀な外国人を受け入れられれば運輸業界が抱える人手不足問題解決の一助になる

在留資格のひとつとなった「特定技能」

 最近、トラック・バス・タクシーの外国人運転手を見かけるようになった。以前から、在留外国人が「外免切替」や日本の免許を取得して自家用車や公用車などを運転するほか、観光客が国際免許証でレンタカーを運転するなどといったことはあったので、とくに違和感をもたない人もいるかもしれない。

 しかし、外国人は在留資格に沿った就労しか認められていない。すなわち、外国人が事業用車(いわゆる緑ナンバー)の運転を仕事として行うことは、基本的にできなかったのである。ところが、「物流の2024年問題」や少子化などにより、事業用車ドライバー不足が懸念されたこともあり、2019年に在留資格のひとつとして「特定技能」が追加された。このなかに自動車運送業分野が含まれたことで、外国人にトラック・バス・タクシー運転手の門戸が開かれたのである。

 この「特定技能」は、農業や漁業などにもよくみられる「技能実習」とは違う在留資格。「特定技能」は労働力として期待されている資格だから、一定の能力をもつことが条件になる。たとえば、トラック・バス・タクシーの運転業務の場合なら、荷物や人を安全に送り届けねばならないので、基本的な日本語による対応力や、日本の運転免許の取得が必須条件になるのだ。

 国土交通省では、「特定技能」を取得するためのプロセスを示している。彼らはまず、日本語と日本のルールにのっとった運転技能を身に着けるべく、本国の訓練機関などで勉強や訓練を行うのだ。それらが一定のレベルに達したと認められれば、日本で働く予定の企業の選考を受け、採用されることで入国できるようになるのである。

 これだけではない。実際にプロとして乗務するまでには、最大6カ月の特定活動期間が設けられる。入国後は「外免切替」など、就業に必要となる日本の正式な免許を取得しなければならない。それが済めば、晴れて日本人のプロドライバーと同様に、独り立ちをすることになるのだ。これらをサポートする事業者も登場し、採用を希望する事業者と組むなどして、さまざまな乗務員養成のプログラムを提供している。

 外国人の職業ドライバー希望者をサポートしようという動きの背景には、
・トラック・バス・タクシーの現場で、乗務員不足が深刻化している。
・政府方針として、ここ5年の間に1万9000人の特定技能外国人を受け入れることを決定。
・入国後6か月で必要な運転免許を取得しなければならない。
・「外免切替」の合格率が10%~20%であるなど資格取得の壁が高く、就労希望が断念する例も多い。
などといったことがあるのだ。

 特定技能で就労を希望する外国人は優秀な人材が多く、日本語の基本的な日常会話を短期間で習得している人も少なくない。せっかく日本で就労する意欲をもつ外国人が存在するのに、それが制度の壁に阻害されているのはもったいないといえる。ていねいなサポートで優秀な外国人を受け入れられれば、運輸業界が抱える人手不足問題解決の一助になることは、間違いないのではないだろうか。

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