
この記事をまとめると
■アウディが限定車「RS3 コンペティション・リミテッド」を発表
■専用サスペンションや空力強化など大幅な性能向上を果たした
■世界750台限定で価格は通常モデルの約2倍に設定される
希少な5気筒エンジンの節目を飾る記念モデル
アウディが3月10日、直列5気筒エンジン誕生50周年を記念した特別仕様モデル「RS3 コンペティション・リミテッド」を発表した。世界限定750台で生産され、スポーツバックとセダンの2ボディタイプが用意される。日本仕様の導入時期と価格は未定だが、ドイツ本国ではスポーツバックが10万8365ユーロ(邦貨換算約1730万円)、セダンが11万5ユーロ(約1840万円)と、通常のRS3(約960万円〜)の約2倍近い価格設定となっている。
ハイパフォーマンスモデルといえど、Cセグメントで2000万円近いというのは異例といっていい値付けだ。先日、RS3の対抗モデルといえるメルセデスAMG A45 S+ 4MATICでも限定車「ファイナルエディション」が設定されたが、その国内価格は税込1150万円にとどまった。
では、RS3 コンペティション・リミテッドの通常モデルとの違いはどういったところにあるのだろうか。
アウディの直列5気筒エンジンは1976年の第2世代100から始まり、1983年にはスポーツクワトロがラリーの黄金時代を築いた。その50周年を記念する今回の限定モデルは、通常のRS3に対して大幅な改良が施されている。
最大の変更点は、サスペンションシステムだろう。前後ともに通常モデルから容量がアップし、フロントは別タンク式となるショックアブソーバは、高速圧縮・低速圧縮・リバウンド(伸び側)の減衰力をそれぞれ独立して調整可能で、ドライバーの好みや路面状況に合わせてセットアップできるという、ほとんどレーシングカーレベルのシステムだ。
リヤスタビライザーも新開発で、剛性は標準モデルより高い85N/mmとなった。
強化された足まわりと同時に、空力性能もテコ入れされる。なかでも専用リヤスポイラーは、このモデルのために風洞実験が重ねられたものだ。
エアロパーツには随所にマットカーボン素材をあしらっている。フロントの両コーナーに新しいカナードが上下に装着され、分割タイプのフロントリップとともにワイド感を強調する。ミラーハウジング、サイドスカート、前述のリヤスポイラーもマットカーボン仕様だ。ホイールはネオジムゴールドマットの19インチBBS製鍛造アルミホイールとなる。
インテリアは、ブラック、ネオジムゴールド、ジンジャーホワイトの配色で特別感を演出する。センターコンソールにはシリアルナンバーが配され、限定生産であることを示す。RSバケットシートはネオジムゴールドのダイナミカ仕立てで、フロントシートのバックシェルはマットカーボン製だ。デジタルメーターは、1994年登場のRS2アバントを想起させるホワイト背景を採用している。
なお、2.5リッターの排気量から400馬力・500Nmを発生する直列5気筒ターボエンジンや、高機能トルクベクタリングを備えた駆動系など、基本的なメカニズムはベース車と同一となる。
750台という限定数のうち日本に何台割り当てられるかは未知数だ。かなりの高額が予想されるが、5気筒エンジンという稀有な存在が50周年を迎えたことの記念モデルとして、コレクターズアイテムとしての価値が高いことは間違いないだろう。
