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デジタル化で「ドライバーの味方」になる可能性も大! トラックなどの運行を監視する「デジタルタコグラフ」の使い道

デジタル化で「ドライバーの味方」になる可能性も大! トラックなどの運行を監視する「デジタルタコグラフ」の使い道

この記事をまとめると

■トラックには運行内容を記録する装置がつけられている

■かつては紙を使用するアナログタコグラフを使用していたが最近はデジタル化された

■記録を見ることで安全運転指導などにも役立たせることができる

デジタコで取った記録の使い道とは

「デジタコ」といえば、デジタルタコグラフのことを指す。よく似た名前の計器に「タコメーター」があるが、これはエンジンの回転数を表す計測器で、まったくの別物だ。

 もともとは「(アナログ)タコグラフ」であり、法律で定められた事業用車に装着義務がある。基本的には、車両の速度と走行時間を一元的に記録する装置。これにより、精度の高い運行管理ができるようになり、ドライバーの労働環境改善につなげられるわけだ。

 アナログ式は変速機を通過した出力軸を経て、機械的もしくは電気的に受けた信号を円形の専門用紙に記録するという仕組み。走行距離は、記録された速度と時間から割り出すことになる。とくに適切な休息をとっているかなど、労働管理といった面から有効とされている。ただ、アナログ式は機械的に事実が紙に記録されているだけだから、それを分析するのには相当の手間を要する。そのため、記録されたデータはさまざまな用途に利用できる可能性があるものの、本来の目的以外にはあまり活用されていなかった。

 しかし、データの活用や記録の回収・分析の効率化を目指して、ここ最近は積極的にデジタル式が導入されるようになった。記録媒体が紙からメモリーカードなどの電子式になり、パソコンなどにデータを移して専用ソフトで分析をする。デジタル化によって得られるデータは、これまでの記録項目である速度と時間及びそこから算出する走行距離だけではなく、以下のような項目が加わるのだ。

・急加速や急減速検知のほか、ドアの開閉といった運行状況

・実車(乗客や荷物を載せている状態)や空車の走行区間

・GPSと連動させた場合には位置情報

 このように、タコグラフはデジタル化によって進化を遂げたわけだ。このあとも、データを通信で送るといったシステムが導入され、ドライバーや運行管理者がいちいちデータを収集する煩わしさがなくなったのである。さらに、近年ではOBDⅡに連動させることにより、コストの圧縮やデータの高性能化が図られてきている。

 OBDⅡとは、OBDから進化した車両の自己診断システム。本来は、専用端子に機器をつなぐことで車両の状態を明らかにし、故障診断をするというもの。この専用端子にレーダー探知機やマルチメーターなどを接続すれば、機器本来の機能に加えて車両情報を表示するなどといった機能が追加できる。

 同様に「デジタルタコグラフ」をOBDⅡの専用端子に接続して、必要な情報をリアルタイムで正確に取得できるようにしたわけだ。この方式であれば、機器を端子に接続するだけで用が足りる。従来のような取り付け作業が不要になるので、工賃などのコストを抑えられるのだ。

 情報は通信で送られるから、運行管理者はリアルタイムで車両の状況を把握できる。また、このデータを分析することでドライバーの安全運転指導にも役立たせることができるなど、今後の利用範囲の発展性も期待されているのだ。

「デジタルタコグラフ」はドライバーを監視する装置などといわれることもあるが、本来は労務環境の改善と運行の安全性確保に使われるもの。これからも、ドライバーの味方として進化していくことを願いたいものだ。

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