
この記事をまとめると
■2025年4月1日の道路交通法改正でMT免許の取得方法が変わった
■AT車で一旦限定免許を取得してそこから解除する流れになっている
■教習所によっては従来の方法どおり最初からMT車で教習を始められる場合もある
MT免許の取り方が大きく変わっていた
約1年前の2025年4月1日の道路交通法改正により、普通MT免許の取得方法に変更があったことをご存じだろうか?
WEB CARTOP読者なら大半はMT免許を持っているだろうから、変更があろうがなかろうがあまり気にならないかもしれないが、これから免許を取ろうという人にとってはけっこう大きな変更だったりする。
まずはなぜそうなったのか背景からお伝えすると、世のなかの情勢の変化が大きい。2025年の時点で新車販売の98%以上がAT車であり、MT車は非常にレアな存在になってきた。そこで、ATが主流となった時代背景に合わせながらも、MT車ならではの操作も身に着けられるようにと、教習や検定の方法が変わったわけだ。
どう変わったのかをざっくり解説すると、これまではMT免許とAT免許ではスタート地点から違っていたところ、新法ではMT免許を取ろうという人も最初はAT車で練習をするようになったことが大きい。これまでMT免許を取りたいという人は、最初からMT車に乗って教習を受けて、教習を終えるまでMT車に乗ることになっていた。
それを新法では、教習の大部分をまずAT車で行う。そしてAT免許でいったん卒業し、そのあとMT車で練習をして、いわばMT車の「限定解除」を行うような形になったのだ。ざっと調べたところ、MT車の練習は教習所内で4時間ほどプラスで行われ、教習費用は4万円ほど高くなっているようだ。
つまり、これまでMT免許ではMT車に特化して行ってきた教習を、運転の基本的な部分はAT車で習得し、それからMT車に必要な操作技術を習得するという流れになったわけだ。
これは実情に即した、非常に合理的な教習方法のように思える。AT免許を取得した上で、MT車に乗りたいという人だけ、MT車の教習を行うわけで、理にかなっている。
ただし、懸念される点もないわけではない。これまでの旧法による教習では、MT車の免許を取得する場合、MT車で始まり、MT車で終わった。なので、路上教習もMT車で行った。
ところが新法では、MT車の路上教習がない。シフトチェンジやクラッチ操作といったMT車特有の操作については、教習所内のみで行うことになる。だから、いきなり路上に出てMT車を運転することになった場合、戸惑う可能性はある。とはいえ、路上に出てしばらく乗っていれば慣れるだろうから大きな問題はないと思うが、懸念される点があるとしたら、そこがひとつ挙げられる。
ところで、2025年4月1日に法律は変わったが、普通MT免許の教習をじつは従来の旧法で行っている自動車学校も存在する。
現時点で普通MT免許の教習方法は自動車学校により異なっていて、新法もしくは旧法のみのところと、新法と旧法を選べるという3つのパターンがある。また、基本的に新法だが、希望に応じてMT車での路上教習も行っている学校もある。
新法のほうがラクにMT免許を取得できそうではあるが、ちゃんと最初からMT車でみっちり練習したいと人は、旧法で教習を行っている自動車学校を探すといいだろう。
この制度が定着すると、むしろMT免許を取得しようという人が増えそうな気がする。というのは、最初にAT免許を取得でき、幾分かハードルが下がるからだ。
クルマ好きの我々としては、やっぱりMT免許を取得する人が増えてくれたほうがうれしい。その点、本改正はじつに理にかなったものであり、むしろMT免許を取得しようと手を挙げる人が増えたように思えるのだが、はたしてどうだろうか……?
