
この記事をまとめると
■マイナーチェンジや廃盤になることなく長く生産が続けられたモデルがある
■長寿モデルは商用目的であったり顧客からの信頼が高かったりといった理由がある
■今後はソフトウェアの更新だけを行うモデルサイクルの長いモデルが増えるかも知れない
変わらないことも魅力のひとつとなった長寿モデル
かなり前から「同じような感じ」でずっとある。マイナーチェンジはあっても全面改良、またはディスコン(廃版)までかなりの年月がかかったモデルが国内外メーカーでいくつかある。
もっともわかりやすいのは、メルセデス・ベンツGクラスだろう。ベンツという高級ブランド力と本格的なオフローダーという機能面が融合した唯一無二の存在として確固たる地位を確立しているモデルだ。芸能人や富裕層などから、オールマイティな使い勝手と堂々とした風貌が根強い人気である。オーストリアで生産され、初代モデルは1979年に登場。その後に改良が進んだ。
大きな転換期となったのは2018年。技術的に刷新され、乗り心地とハンドリングが大幅に向上した。さらに、EVの「G 580 with EQ Technology」は、オフローダーのみならず四輪駆動EVの概念を根底から覆す技術革新に驚く業界関係者が多い。
Gクラスと同じ、欧州系オフローダーではレンジローバーのランドローバー「ディフェダー」も根強い人気がある。現行ディフェンダーはオンロードも重視したフルモデルチェンジとなったが、旧ディフェンダー(1983年登場)の愛好家は世界中に多い。
オフローダーつながりでは、トヨタ・ランドクルーザー(現行では70)」がある。登場は1984年であり、前述のGクラスやディフェンダーに対するトヨタの対抗意識と見るユーザーもいるだろう。ランドクルーザーは現在、「300」「250」「70」、そして「FJクルーザー」という「ランドクルーザー群(ぐん)」という商品戦略をトヨタは敷いているが、そのなかでグローバル市場でもっともタフな利用条件をクリアするのが70だ。
8年ぶりに国内に新車導入となり、豊田市内のオフロードコースでランクル各モデルとの乗り比べをしたが、リヤサスの改良で乗り心地が向上し、2.8リッターディーゼルエンジンによって70の走り味は大きく変わった印象だ。
そのほかには、これから大変革が始まる「センチュリー」、400系登場と200系併売が噂れている「ハイエース」も長寿モデルの代表格である。
このように、モデルサイクルが長いモデルの特徴は、基本的に商業目的であることで長期間利用が多かったり、または乗用化も含めて顧客からの信頼が高い点が挙げられる。
特殊な事例としては、昨年生産が終了した「GT-R(R35)」がある。唯一無二な存在であり、また日産の経営体制の紆余曲折が影響して結果的に長寿になったともいえるだろう。
今後は、クルマ本体のハードウェアは継続して保有しながらソフトウェアを通信で書き換える「OTA(オン・ザ・エア)」が常識化すると、結果的にモデルサイクルが長いケースが増えるのかもしれない。
