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都市の成熟度指標といっても過言じゃない! 1位大阪・2位東京の「道路率」とは? (2/2ページ)

都市の成熟度指標といっても過言じゃない! 1位大阪・2位東京の「道路率」とは?

この記事をまとめると

■道路率は道路面積の割合で都市インフラ密度を示す指標である

■大阪が8.35%で全国1位、東京は面積要因で2位となる

■高道路率は交通・防災・景観など多面的な利点をもたらす

都市インフラの密度を示す重要な尺度

「道路率」という言葉をご存じだろうか? クルマで都市を走っていると、道幅が広く感じる街もあれば、路地が入り組んで身動きが取れない街もある。この違いを面積の観点から数値化した指標が「道路率」だ。

 これは、高速自動車道・一般国道・都道府県道・市町村道の道路部面積の合計を、都道府県の総面積で割って算出する。国土交通省「道路統計年報」(2023年3月31日時点)によると、全国の道路率は2.07%である。日本の国土の大部分が山地・森林・農地に占められることを考えれば、2%程度という数値は妥当な水準ともいえる。

 ここで注意すべきは、道路率は「道路の延長(距離)」ではなく、「道路が占める面積」で算出する点だ。同じ1本の道路でも、幅員が広ければ道路部面積は大きくなり、道路率を押し上げる要因となる。また、道路率は「道路改良率」や「道路舗装率」とは異なる別の概念であり、道路改良率が規格に沿って整備された道路の比率を示すのに対し、道路率はあくまで都道府県内の土地に占める道路面積の割合を示すものである。

 道路率が高い都市空間では、都市機能や生活環境において大きなメリットが生まれる。第一に挙げられるのが、自動車交通の円滑化と物流効率の向上である。道路面積が広く確保されていることは、車線数の増加や交差点の構造改良に活用できる空間的余裕があることになり、都市部における慢性的な交通渋滞の緩和につながる。

 しかし、道路率の高さがもたらす恩恵は平時の交通利便性にとどまらない。防災都市計画の観点から見ても、道路率は極めて重要な意味をもつ。地震などの大規模災害時において、広い道路は地域住民の安全な広域避難路として機能するだけでなく、消防車や救急車といった緊急車両の迅速な活動空間を確保できる。

 さらに、一定以上の幅員をもつ道路は、密集市街地での火災の延焼を物理的に食い止める「防火帯」としての役割も果たす。加えて、道路は都市内の貴重なオープンスペースとしての機能も併せもっている。十分な幅員が確保されていれば、街路樹の植栽帯や無電柱化のための地上機器設置スペースを設けることができ、歩行者と自動車の通行帯を完全分離することによる交通事故の減少や、都市景観の向上といった多面的な恩恵をもたらすのである。

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