
いまそこにある危機「熱中症」
夏といえば海で海水浴、山でキャンプと、カーライフがいっそう充実するシーズンだったはずだが、最近はなんだか様子が違う。毎年のように報じられる”10年に一度”の猛暑に加え、さらにはゲリラ豪雨による道路冠水まで発生し、人にもクルマにも厳しいシーズンになっている。
なかでも気をつけたいのが熱中症だ。「エアコンの利いたクルマのなかなら大丈夫」と思いがちだが、それは大きな勘違い。炎天下でエンジンを止めた車内は、わずかな時間で危険な暑さに変わる。ダッシュボードやハンドル、シートベルトの金具は驚くほど熱くなり、素手で触るとやけどしそうになるほどだ。
では、エアコンを使っていれば安心かというと、そうとも言い切れない。冷房を使い続けた車内は空気が乾燥しやすく、水分補給を怠ると脱水症状を招くことがある。そして、その脱水が熱中症の引き金になるのだ。とくに「トイレが近くなるから」と、ドライブ中に水分補給を控えている人は要注意。快適な車内でも、こまめな水分補給は忘れないようにしたい。
ちなみに水分補給にもコツがある。というのも喉が渇いたと感じたときには、すでに脱水が始まっているからだ。喉が渇いたタイミングで水を飲むのではなく、少量ずつこまめに飲むのが基本である。
飲み物選びも重要。コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲料には利尿作用があるため、水分補給のつもりでも体内の水分が失われやすい。また水だけだと塩分やナトリウムが不足して意識障害が起こるため、スポドリ系や塩飴などを有効活用したい。
高温の車内の熱気を逃す効率的な換気方法
炎天下に停めたクルマのドアを開けると、「あれ? ここサウナだったっけ?」と思うほどの熱気が襲ってくる。反射的にエアコンを全開にしたくなるが、じつはその前にひと手間加えるだけで、車内はもっと早く涼しくできる。
まずは窓を開けて走り出し、エアコンは外気導入モードで車内にこもった熱気を外へ排出。その後、窓を閉めて内気循環へ切り替えれば、冷えた空気が効率よく循環し、車内温度をスムースに下げられる。
そして、絶対に忘れてはいけないのが、子どもやペットを車内に残さないこと。エアコンを止めた車内の温度は想像以上の速さで上昇し、ほんの短時間でも命に関わる危険がある。「少しだけだから」という油断が、取り返しのつかない事故につながることを覚えておきたい。
最近のクルマは快適装備が充実しているが過信は禁物。こまめな水分補給と正しいエアコンの使い方を心がけるだけでも、夏場の熱中症リスクは大きく減らせるはずだ。
そして夏はクルマ自体の”熱中症”にも注意が必要だ。代表的なのが、エアコンの使用で負担が増すことによるバッテリー上がり、そしてエンジンが高温となって走行不能に陥るオーバーヒートだ。
人が体調管理をするように、クルマも定期的な点検とメンテナンスが欠かせない。本格的な夏を迎える前に冷却水の量をチェックするなど、トラブルを未然に防ぐための心がけを忘れずに!
